兵庫で記録的大雨、11地点の24時間降水量が5月の観測史上最大に 各地で道路の冠水や陥没、公立校休校に

大雨で濁流となった芦屋川=28日午後、芦屋市業平町(撮影・風斗雅博)

 前線が活発化した影響により、兵庫県内は28日、記録的大雨に見舞われた。県内11地点で24時間降水量が5月の観測史上最大を更新。たつの市の林田川や三木市の美嚢川は一時、避難指示の目安となる氾濫危険水位に達した。道路の冠水や陥没、倒木なども発生した。JR西日本は一部路線で終日運転を取りやめ、県内の多くの公立校が休校を決めた。

 28日午後6時までの24時間降水量は生野(朝来市)で191ミリとなり、5月の観測史上最大を更新した。神戸市中央区でも176ミリ、柏原(丹波市)で170.5ミリを記録した。

 降り続いた雨で、河川は増水した。同日午後1時半には、たつの市誉田町の林田川が氾濫危険水位に到達。午後3時台には、三木市の美嚢川も複数地点で到達した。多可町では一時、同町八千代区に「高齢者等避難」を出した。

 JR西は、播但線寺前(神河町)-和田山(朝来市)間などで運転を取りやめた。このうち、姫新線姫路-上月(佐用町)間、加古川線加古川-谷川(丹波市)間は29日も昼ごろまで運転を中止するという。

 県教育委員会によると、県内の公立小中学校、高校など837校が大雨警報などの影響で休校した。(杉山雅崇、井川朋宏)

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