「竜ちゃん思い出して笑ってほしい」 広川ひかるさん、八戸で講演

上島竜兵さんとの結婚生活などについてユーモアを交えながら紹介する広川ひかるさん

 人気お笑いトリオ「ダチョウ倶楽部」のメンバーで、2022年5月に亡くなった上島竜兵さんの妻で、タレントの広川ひかる(本名・上島光)さんが25日、八戸市内で講演した。上島さんの人柄や結婚生活をユーモアたっぷりに伝え、「竜ちゃんは最高に面白い芸人。日常でふと思い出して笑ってほしい」と呼び掛けた。

 自殺予防を目的にボランティアで電話相談を受ける「あおもりいのちの電話」(藤林正雄理事長)の開局30周年を記念した公開講演会。会場とオンライン参加で約180人が聴講した。

 広川さんは、上島さんの仕事ぶりや人柄を感じさせるエピソードを多数紹介。上島さんが多忙を極め、結婚指輪を一人で買いに行った話や、夫婦での外食に後輩芸人が次々と加わり、支払いが高額になった話などを語り、「優しくて、かわいらしい一面がある人だった」とほほ笑んだ。

 上島さんが亡くなった後は手続きなどで忙殺され、体調を崩したという。また、生前の上島さんの様子を振り返り「後悔ばかりで、どうすれば良かったのだろうと考える。一生そう思って生きていくのだろう」とも話した。

 広川さんは上島さんとの日々をつづったエッセーを出版。現在は講演活動にも尽力しており「泣いたり考え込んだりしていても帰ってこない。役に立てることをして生きていきたい」と強調した。

 講演会に先立ち、いのちの電話開局30周年記念式も行われ、藤林理事長が「今後も30年、50年と継続して活動したい」と述べ、活動への協力を呼び掛けた。

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