山下智久『ブルーモーメント』ネックはやはり出口夏希 バディ感が重要な後半戦に影を落とす原作改編とセリフ問題

山下智久(C)ピンズバNEWS

山下智久(39)主演の連続ドラマ『ブルーモーメント』(フジテレビ系/水曜よる10時)の第6話が、5月29日に放送される。22日放送の第5話で、平均世帯視聴率を6%台(ビデオリサーチ調べ/関東地区)に戻し、初回の8%台に向けてV字回復の兆しが見えてきた。

同ドラマは、小沢かな氏の同名コミック(KADOKAWA)が原作で、“ハルカン”こと晴原柑九朗(はるはら・かんくろう/山下)らSDM(特別災害対策本部)が、気象災害によって脅かされる人命の救助に立ち向かう物語。第5話の好調は新キャラの警察官、沢渡満(橋本じゅん/60)の登場が大きかったようだ。

第5話は、沢渡は過去に機動隊、広域緊急援助隊として場数を踏み、災害対策専門のエキスパートとして活躍しており、その力を見込んで彼の妻である総務大臣・立花藍(真矢ミキ/60)がSDM警察班統括責任者に推薦。配属早々、沢渡は、自分はSDMの問題を炙り出し、SDM自体を潰す“スパイ”だとメンバーに伝えた。

そんな中、晴原が茨城県平岡市に巨大な雹(ひょう)が2時間以内に降る兆候を捉え、SDMが出動する。現場に到着し、市の防災危機管理課・畑中大輔に話を聞くと、沢渡は市民に危険性が伝わっていないと初動ミスを指摘。さらに、避難誘導と市民の行動予測を的確に無線で指示をして、メンバーを驚かせたが……という展開。

視聴者のX(旧ツイッター)上の反響は、《沢渡さん登場で、ぐっと組織としてまとまった感。むしろ今までこの立場の人がいなかったのか謎なくらい》《SDMのジャンパーを羽織って颯爽と出ていく橋本じゅんは最高にイケてる》など、橋本が演じる沢渡が登場したことで、SDMチームがいきいきしてきたと高評価。

■原作改編は吉と出るか

また、予報研究部助手・雲田彩(出口夏希/22)が、晴原に「口が悪すぎ」「非常時こそ、相手の気持ちに寄り添った言葉を選ぶべき」などと、物怖じせず厳しく指摘したことで、《雲田の言葉でハルカンが少しだけ自分のスタイルを変えていくのかな》と、山下と出口が本物のバディになりつつあると期待の声も。

後半に向けての態勢が整った感じだが、出口のセリフ回しや原作からのキャラ設定変更が気になる視聴者もいるようでーー。

「やはり、出口のセリフ回しを気にする声が多いです。序盤は雲田が未熟な新人ということで、演技が幼い感じでも違和感がなかったのですが、今後は、山下のバディとして重要な役どころになります。このままだと、緊迫したシーンに違和感を覚えてしまう可能性があるでしょう。

雲田に関しては、原作では英語が堪能な強気キャラなのですが、ドラマでは出口が中国出身のためか中国語が得意という設定に変更されていて、性格も少し可愛げが増しています。この改編については、原作ファンからも《役者都合で変えないでください》などと、不満が出ていますね。水上恒司(25)や夏帆(32)など演技派に囲まれて不利なところもありますが、それらを吹き飛ばす出口の頑張りに期待したいですね」(ドラマライター/ヤマカワ)

原作と設定が変わっても、そのドラマなりの表現ができれば、問題にはならないはずだ。出口は表情の演技について評価する声も多く、SDMチームと同時に出口も成長する確率は高い。今後の活躍に期待したい。

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