ポール・ウェラーのニュー・アルバム『66』発売。キャリア通算28作目、17作目のソロ作品

Paul Weller - Photo: Roberto Ricciuti/Redferns

ポール・ウェラー(Paul Weller)が、2024年5月24日にニュー・アルバム『66』をリリースした。本作は、この作品は、そのレコーディング・キャリアを1977年にスタートさせ、進化し続ける現代音楽界において不朽の影響力と革新的な精神を持ちつ続けてきたポール・ウェラーの通算28作目、17作目のソロ・アルバムとなる。

ポール・ウェラーは、自身のルーツに忠実でありながら、芸術の境界を押し広げるという揺るぎないコミットメントを常に示してきた。最新アルバム『66』も例外ではなく、進化し続ける彼の音楽の魅力を伝えている。

1995年の『Stanley Road』ぶりにアートワークを手掛けたピーター・ブレイクによるジャケット写真が示すように、ポール・ウェラーの66回目の誕生日を記念したこのニュー・アルバムは、彼の66歳の誕生日の前日である5月24日にリリースされた。

『66』は非常に内省的で内向的なアルバムであり、ポール・ウェラーの創造性が彼が生きるより広い世界とどのように相互作用しているかを、カメラのレンズを引いて映し出しているかのような作品だ。

彼は生きることの奇跡とその意味を錬金術のように紡ぎ出す新たな方法を探求している。現実の断片、精神性に関する考察、さらには幼少期の記憶さえも引き出し、信仰や変わりゆく状況、この激動の時代の断片的な現実に触れる曲もある。しかし『66』は根底においては前向きであり、本気で人生を生き、人生を愛した者だけが知り得る分別や広い視野に溢れている。

『66』に収録された12曲は、ポール・ウェラーが所有するブラック・バーン・スタジオで3年間かけて、多くのゲスト・ミュージシャンとともに作り上げられた。ここ最近はソングライターとして意欲的に共作に取り組んできたポールが、そのプロセスを全面的に打ち出した作品と言える。

作詞陣に名を連ねるのは、サッグス(「Ship of Fools」)、ノエル・ギャラガー(「Jumble Queen」)、ボビー・ギレスピー(「Soul Wandering」)など誰もが知る面々だ。また、アーランド・クーパー、デュオのホワイト・レーベルが共作者に復活している他、ハンナ・ピールも再びストリング・アレンジを手がけている。さらに、2曲でフランス人プロデューサー/レコーディング・アーティストのクリストフ・ヴァイラン(ル・シュペールオマール) とコラボレート。ブルックリン出身の注目トリオ 、セイ・シー・シー がヴォーカルをとる「In Full Flight」もある。アルバム随所で、ドクター・ロバート、リチャード・ホーリー、スティーヴ・ブルックス、マックス・ビーズリーといったウェラーの旧友たちが参加している。

Written By Tim Peacock

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