壬生高生が模擬選挙で投票体験 知事選控え、初の全校生徒対象 県選管など主催

候補者の政策を聞き投票する壬生高生徒

 【壬生】12月8日の任期満了に伴う知事選を控え、県選管と町選管は29日、壬生高で全校生徒を対象とした模擬選挙を行った。若者の選挙への関心を育むことが目的。県選管によると1~3年生の全校生徒が模擬選挙を行うのは県内で初めて。

 2020年の前回知事選の投票率は38.73%で18、19歳は32.65%だった。県選管の啓発活動などで若者の投票率は上がっているが、若年層の抵投票率は課題だ。県内外でも近く鹿沼市長選や東京都知事選などが続き投票率が注目される。

 同校第1体育館に全校生徒450人が集合し、冒頭、森沢宗治(もりさわむねはる)校長が「選挙権の行使は若い世代の意見を反映する大切な権利。いろいろな気づきを学んでほしい」とあいさつした。続いて県選管職員が選挙の仕組みについて説明した。

 模擬選挙は架空の「とちの木市」の市長選に同校の教諭3人が立候補し、それぞれ「市が保有する巨大な空き地の活用方法」について政策を訴えた。生徒は町内の選挙で実際に使われる記載台や投票箱を使い、支持する候補者の名を書き投票箱に投票した。

 3年柏倉(かしわくら)みのりさん(17)は「市の将来を考え、空き地を防災施設にする候補者に投票した。(選挙権を得たら)有権者として責任を持って投票に行きたい」と話していた。

© 株式会社下野新聞社