氷見市芸術文化館で30日まで開催される「お菓子の美術館~渡辺おさむスイーツアートin氷見~」(富山新聞社、北國新聞社主催)は29日、会期大詰めを迎え、北陸初の展覧会を見逃すまいと富山県内外から多くの観覧者が駆け込み、「夢の世界」を堪能した。平日最多の580人に上り、観覧者数は1万8千人を突破した。
会期残り2日となった29日は、展覧会を気に掛けながら訪れることができなかった人や、以前に見た人が家族や友人らを誘って観覧するケースが相次いだ。
北國新聞で展覧会を知り、これまで農作業で追われていたという白山市の滝下宗正さん(64)は「やっとで来られた。お菓子かと思った。美しさよりもおいしさが募り、見るだけで食したい。見に来て良かった」と感動した様子だった。
会場に三度足を運んだ氷見市伊勢大町の上田君江さん(74)はその都度、友人を誘って観覧し「最初に来た時よりも価値が分かる。来るたびに新たな発見がある」と話した。南砺市福野の武村美幸さん(47)は「あしたで終わりなので見に来た。立体作品や大小の作品も面白く、発想が豊かだと思う」と感想を語った。
岐阜県大垣市から駆けつけた野原彩乃さん(21)は「ホイップクリームで細かいところまで表現されていて鮮やかで言葉が出ない。すてきな作品ばかり」と笑顔がこぼれた。
●渡辺さんがサイン会
最終日の30日は午後3時半から、作者で「スイーツデコ」の第一人者、渡辺おさむさんのサイン会が開かれ、フイナーレを迎える。