C・ロナウドが4つのリーグで得点王の快挙、メッシはゴール&アシスト量産中! 衰え知らずの2大スターが今夏の国際舞台で築きそうな「信じられない記録」とは!?

現地時間5月27日に行なわれたサウジプロフェッショナルリーグの最終節、アル・イテハド戦で、クリスティアーノ・ロナウド(アル・ナスル)は2ゴールを決め、2つの記録を新たに樹立した。

前半終了間際に後方からのフィードを胸トラップして先制ゴールを奪った彼は、69分にはCKを頭で押し込んで2点目。その5分後に彼はベンチに退いたが、このダブルによって今季通算得点は35に達し、2位のアレクサンダル・ミトロビッチ(アル・ヒラル)の28得点に大差をつけてのリーグ得点王に輝くとともに、2018-2019シーズンに当時アル・ナスルのアブデルラザク・ハムダラー(現アル・イテハド)が記録した34ゴールというシーズン最多得点を更新してみせた。

歴史的な2点目を挙げた際には、チームメイトの手荒い祝福を受けながら喜びを爆発させた39歳は、これでプレミアリーグ(マンチェスター・ユナイテッド)、ラ・リーガ(レアル・マドリー)、セリエA(ユベントス)、そしてサウジリーグという異なる4つのリーグで得点王のタイトルを獲得するという偉業も達成している。
この試合の後、自身のSNSで「僕が記録を追っているのではない。記録が僕を追ってくるのだ」という“名言”を綴った彼は、キャリア通算得点が893(史上最多)となり、900点にあと7と迫っている。ストイックな姿勢でコンディションを維持し、得点力も健在の彼には来季以降も記録を伸ばし続けることが期待される。

C・ロナウドといえば、同じ時代に歴代ナンバーワンの座を争い続けたリオネル・メッシの存在を忘れることはできない。通算833得点のアルゼンチンの英雄は現在、アメリカでその能力を存分に発揮し、MLSで絶大な影響力を誇るまでになっている。16節を終えた段階では、怪我や休養などもあり10試合の出場に止まるが、ランキング4位の10得点を叩き出し、さらに13ものアシストを記録。この数字だけでも、いかにその力が図抜けているかが窺い知れるだろう。 互いに世界のトップリーグから離れたことで、サッカー界のトップシーンから退いたような印象もある2人だが、そのプレーには衰えは見られず、むしろ経験を積んだことで効率が良くなり、以前よりもさらに効果的にすらなっている感がある。39歳のC・ロナウド、36歳のメッシだが、まだキャリアの終焉は見えない。

それどころか、ともに母国代表チームの中心選手であり、今夏には新たな勲章を手にする可能性すらある。世界王者のアルゼンチンはコパ・アメリカの優勝候補の最右翼であり、ポルトガルは予選を10戦全勝で勝ち抜いたこともあって、こちらも優勝候補に挙げられているが、それには2人の担う役割が非常に大きくなるだろう。

そして、長くトップレベルでのプレーを続けてきた2人だけに、この大会で新たに樹立されるかもしれない(あるいは最高記録に並ぶ)個人記録が多く存在する。英国のサッカー専門サイト『Planet Football』は、その「信じられない記録」を、C・ロナウドは10個、メッシは7個、それぞれ以下のように紹介している。
◇C・ロナウド
1)6大会に出場した初の選手
2)6大会全てで得点した初の選手
3)最年長フィールドプレーヤー ※ただしチームメイトのペペ(41歳)が出場すればペペが記録更新
4)4回目の大会ベストイレブン
5)最年長得点
6)PK戦でキック成功(あと1回で最多の3回に)
7)通算アシスト数(あと2回で最多の9回に)
8)すべての選手の2倍以上の得点数(あと4点で通算18得点となり、9得点で2位のプラティニの倍に)
9)2度目の大会得点王
10)マン・オブ・ザ・マッチ獲得数(あと1回で最多の7回に)

◇メッシ
1)通算得点数(あと5得点で最多に)
2)通算出場数(あと1試合で最多に)
3)7大会に出場した初のアルゼンチン人選手
4)ハットトリック数(あと1回で最多タイに)
5)単一大会での最多得点者(10得点で実現)
6)史上初の2大会連続MVP
7)代表でのゴールとアシストの合計数(1位のC・ロナウドに4点差)

今夏の国際舞台でも多くの興味や話題を提供するであろう2人のトップスター。サッカーを極めた偉人は、それぞれ欧州と南米の主人公としてスポットライトを浴びることになるのか、非常に楽しみである。

構成●THE DIGEST編集部

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