理科の授業中に中学生4人が体調不良で搬送 硫化水素を作る実験中か【長野・岡谷市】

岡谷市の中学校で理科の授業中に生徒4人が体調不良を訴え、病院に搬送されました。硫化水素を作る実験をしていたということです。

■岡谷市教育員会の会見
「体調を悪くされた生徒の皆さん保護者の皆さんには大変ご迷惑をおかけしました。心よりお詫びを申し上げます。申し訳ございませんでした。」
30日夕方、岡谷市の教育委員会が会見を開き、謝罪しました。

■宮嵜芳之カメラマン
「硫化水素が発生したと思われる教室では、警察による現場検証が行われています」
体調不良を訴えたのは、岡谷南部中学校の2年生4人です。
市の教育委員会などによりますと4人は理科の授業で硫化水素を作る実験をしていました。

■岡谷市教育委員会 両角秀孝教育担当参事
「鉄と硫黄で酸化鉄を生成する実験の次に、酸化鉄に少量の塩酸をかけることで発生する独特の臭いをかぐという実験と聞いている。その発生したガスが硫化水素ということ、実験の順番と混ぜる量を間違えてしまったと聞き取っている。」
4人とも病院に搬送されましたが、いずれも軽症で3人は学校に戻り、1人は帰宅したということです。

診断した医師によりますと、吸い込んだのが短時間で低濃度だったため、生徒は喉が荒れましたが命に別状はないということです。
この中学校では、2017年にも理科の実験中に生徒12人が体調不良を訴えて病院に搬送されています。

■岡谷南部中学校 守屋守校長
「本来容器の中に発生させるべき気体を逆にしてしまったので、皿の上で大量に(硫化水素が)発生してしまった」
「万全を期しているつもりでありましたがこのような事故が起こってしまったということでもう一度職員で徹底して隙が無かったかかどうかを確認して検証していきたい」
警察が事故の原因を詳しく調べています。

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