〈カターレ富山・J3〉快進撃止めるな 6月8試合、過密スケジュール 打倒上位「目の前の試合に勝つ」

沼津戦に向けて汗を流す富山の選手=富山市草島

  ●リーグ戦、ルヴァン杯、天皇杯

 サッカーJ3で7位につけるカターレ富山が上位カテゴリーを相手に快進撃を続けている。初参戦のYBCルヴァン・カップは1次ラウンドの3試合でJ2、J1クラブを破り、J3で唯一、10クラブによるプレーオフ(PO)ラウンドに進んだ。6月はリーグ戦、ルヴァン・カップ、天皇杯と計8試合の過密日程が組まれる中、選手やスタッフは「目の前の試合に勝つ」と気持ちを高めている。

 富山はルヴァン・カップ1次ラウンドの1回戦でモンテディオ山形(J2)に延長の末2―1で逆転勝ちし、2回戦で清水エスパルス(J2)を0―0からPKで下した。3回戦は昨季J1覇者のヴィッセル神戸に1―1からのPK戦に持ち込み、勝利を飾った。

 神戸の布陣は控え主体で、日本代表のGK前川黛也をはじめ元日本代表のFW大迫勇也、FW武藤嘉紀、DF酒井高徳、MF山口蛍ら主力の出場がなかったとはいえ、富山が泥臭く戦い抜き、ホームに集まった8223人のサポーターを沸かせた。

 6月は2日にリーグ戦で3位のアスルクラロ沼津戦に臨む。5、9日はルヴァン・カップPOでJ1・北海道コンサドーレ札幌と対戦、第1戦は敵地、第2戦はホームでぶつかる。12日は天皇杯2回戦で神戸と再戦。その後はリーグ戦が16、22、26、29日と続く。

 小田切道治監督は「誰が出ても変わらない。うまく選手を入れ替えながらトライする」とチーム状態に十分な手応えを示した。

 連戦を前に2日間の休養日が設けられ、オフ明けとなった30日、富山イレブンは富山市草島の北陸電力総合運動公園で対沼津を想定した練習に取り組んだ。指揮官はホームで歴代5位の来場者数を記録した神戸戦を振り返り「大半が神戸を見に来ていた。自分たちが結果を残して、連勝を続けながら観客を増やしたい」と闘志を燃やした。

 ルヴァン・カップはJリーグ、天皇杯と並ぶ主要タイトルで、優勝賞金は1億5千万円。POからはホームアンドアウェー方式で勝利数を競い、同じ場合は▽2試合の得失点差▽第2戦終了時に30分間の延長戦▽PK戦―の順で勝者を決める。

 POを勝ち抜いた5チームはアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)の決勝トーナメントに出場した3チーム(横浜M、川崎、甲府)とともに8チームによるプライムラウンド(決勝トーナメント)に進む。決勝は一発勝負で行われる。

  ●5日に県総でPV

 富山は6月5日、富山市の県総合運動公園陸上競技場でルヴァン・カップ・プレーオフラウンド第1戦(対札幌)のパブリックビューイングを実施する。入場は無料。試合は札幌ドームで午後7時半にキックオフとなる。

  ●16日「朝日町の日」左伴社長がPR

 カターレ富山の左伴(ひだりとも)繁雄社長は30日、朝日町役場に笹原靖直町長を訪ね、6月16日に富山市の県総合運動公園で行う市町村サンクスデー「朝日町の日」の試合をPRした。

 試合は午後2時5分開始で、首位の大宮アルディージャと対戦する。事前申し込みの朝日町民100人を無料招待する。

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