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今週は東京競馬場で安田記念(芝1600m)が行われる。本レース連覇のソングライン引退により混迷を極めるマイル路線。日本ダービーに続く波乱決着があっても驚けない。
ここでは、過去10年からナミュールとフィアスプライドにフォーカスしたデータを取り上げる。
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ナミュールに「馬券内率88%」データで一変も
藤岡康太騎手の手綱に導かれ、昨年のマイルCSでGI馬の仲間入りをはたしたナミュール。その後も海外を転戦し大崩れなく走っていたものの、前走ヴィクトリアマイルは8着とまさかの敗戦。激戦を経て燃え尽きてしまったのか……そんな声に待ったをかけるのが以下データだ。
・牡馬混合GIで連対歴のある牝馬【3.4.1.1】
ソングライン、グランアレグリア、アエロリットなどが該当。昔から牝馬が強いレースとして知られていたが、そこに牡馬混合GIでの連対歴を掛け算することで信頼度は急上昇する。
上がり3F33秒0の赤松賞、勝ち時計1分31秒4の富士Sと、東京芝1600mで圧巻のパフォーマンスを披露してきたナミュール。強さと脆さが同居する点は予想する側としては悩ましいところだが、能力全開時の笑っちゃうような強さを疑う余地はないだろう。評価ガタ落ちが予想される今回だが、買い目に入れる選択肢を持ちたいところだ。
■フィアスプライドに【0.0.1.8】の壁出現
ナミュールとは対照的に“0%データ”に該当してしまったのがフィアスプライドだ。5歳秋までは重賞連対歴すらなかったが、そこから1年足らずでGIの舞台で戦えるレベルまで成長。目下の勢いなら牡馬相手でも……そんな可能性に対して「NO」を突き付けるデータとは?
・東京芝1600m重賞未勝利の牝馬【0.0.1.8】
馬券内馬ゼロの“0%データ”に抵触。ナミュールの項で牝馬の牡馬混合GI好走歴に触れたが、好走馬のほとんどが東京芝1600m重賞勝ち馬。唯一の馬券内はアーモンドアイの3着だから、そのハードルの高さがうかがい知れる。
ターコイズS勝利以降、3戦続けてC.ルメール騎手を配したフィアスプライド陣営。すべてはヴィクトリアマイルのために……そんな意気込みが伝わるローテーションだったが、今回は同騎手を確保することは叶わなかった。相手強化と乗り替わりの影響を考慮したとき、思い切って“消し”の可能性も浮上する1頭と言えるのかもしれない。
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著者プロフィール
田原基成(たはらもとなり)●競馬評論家
競馬予想の魅力を世に発信し続ける「競馬ストーリーテラー」。予想に対して謎ときに近い魅力を感じており、ローテーション・血統の分野にて競馬本を執筆。現在はUMAJIN内「競馬サロン」にてコラム【競馬評論家・田原基成のいま身につけるべき予想の視点】 執筆中。『SPREAD』ではデータ分析から読み取れる背景を紐解き、「データの裏側にある競馬の本質」を伝えていく。