来年度の沖縄振興、自民党調査会が方向性を提言 「ジャングリア」で言及されたこととは

テーマパーク「JUNGLIA(ジャングリア)」の建設現場=今帰仁村

 【東京】自民党沖縄振興調査会(岡田直樹会長)は31日、首相官邸で林芳正官房長官と面談し、政府の経済財政指針「骨太の方針」に反映させることを目指した2025年度の沖縄振興の方針を示す提言書「沖縄振興策の方向性について」を手渡した。

 提言書の手交と面談は非公開で行われた。面談後に取材に応じた岡田氏によると、林官房長官は「強い沖縄経済の実現に向けて、政府与党が一体となって取り組もう」と、前向きな姿勢を示したという。提言書に盛り込んだ、25年に本島北部に開業予定のテーマパーク「ジャングリア」に関連する方針については、「北部の活性化のために大変大きな起爆剤になる」と期待感を込めた上で、周辺地域の渋滞対策の必要性に言及したという。

 自民党沖縄振興調査会の事務局長を務めている島尻安伊子衆院議員によると、経済団体から要望を受けて提言書に盛り込んだ、那覇空港の機能強化と、米軍那覇港湾施設(那覇軍港)・牧港補給地区(キャンプ・キンザー)の返還を見据えた一体的な開発構想について、「国としてもしっかり支援したい」と積極的な回答があったという。

 提言書は岸田文雄首相に提出する予定だったが、当日までに林官房長官に変更となった。(嘉数陽)

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