独小売売上高指数、4月は前月比-1.2% 予想以上の低下

Rachel More

[31日 ロイター] - ドイツ連邦統計庁が31日発表した4月の小売売上高指数は前月比1.2%低下し、予想以上に落ち込んだ。個人消費が景気を押し上げるとの期待に陰りが出始めている。

ロイターがまとめたアナリスト予想は0.1%低下だった。前年比では0.6%低下した。

賃上げや見通し改善が消費を押し上げるとエコノミストは期待しているが、統計庁がウェブサイトで公表した詳細データは強弱入り混じった国内消費の状況を示している。

ドイツの欧州連合(EU)基準値インフレ率は2022年終盤の2桁台から緩和したが、過去2カ月は加速し、5月は2.8%を記録した。

IFO経済研究所がこの日発表した5月の物価期待指数は前月の15.2ポイントから16.2ポイントに小幅上昇した。ただ、消費関連部門の物価見通しは低下した。

IFOのティモ・ウォルマースハウザー氏は「今後数カ月でインフレが再び鈍化する可能性が高いことを示している。8月には21年3月以降で初めて2%を下回る」との見通しを示した。

統計局がこの日発表した4月の輸入価格指数は前年比1.7%下落し、アナリスト予想とほぼ一致した。

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