夏場のエアコン、弱と自動はどっちが節電?温度を下げるよりも風量強?意外と知らないエアコン節約術

物価高騰など家計への負担が続く中、6月から電気料金も値上げとなります。これは、政府の補助が5月で終了することによるものです。そうした中、これからの季節に欠かせないのがエアコンの使用。効果的な節電方法をプロに聞きました。

家計を圧迫し続ける電気料金。政府が物価高対策として支給してきた補助金が5月で終了することを背景に、四国電力も6月からの使用分について値上げを発表しました。四国電力が5月30日に発表した6月の使用分は一般的な家庭で8595円と、5月と比べて460円、また去年の同じ月と比べて1440円の負担増加が見込まれています。

そうした中、これからの季節特に気になるのが、夏の猛暑の中、命を守るために欠かせないエアコン。

しかし、エアコンの電力消費量は、夏場の家庭では最も多い全体の34%を占めているんです。

そこで、空調機メーカー、ダイキンの重政周之(ちかし)さんに効果的な節電方法を聞きました。

【第1問】エアコンの風量は「弱」と「自動」どちらが節電?

ダイキン 重政さん
「風量設定が弱よりも自動の方が節電に繋がるという結果になりました。風量を自動にしておくと、できるだけ早く部屋の中を涼しくするような動きをします。一方、風量が弱に設定されている場合、室内機の中を通る空気の量が減ってしまうので、その分、部屋の中が涼しくなるまでに時間がかかってしまうんです」

風量「自動」は「弱」と比べて消費電力が3割ほど少なく、1か月の電気代では約990円安くなるんだそう。

【第2問】エアコンの風向は「斜め下向き」と「水平」どちらが節電?

ダイキン 重政さん
「風向を水平にした方が消費電力量を抑えられるという結果になりました。エアコンは室内機の中に温度センサーを搭載していて、床の方が涼しくなっていても室内機の周りの空気が暖かいと、まだこの部屋は涼しくなっていないということで必要以上にエアコンが運転してしまう場合があるんです。風向を水平にしてあげると、暖かい空気が溜まりやすい場所に冷気を送り込んであげることになりますので、温度ムラは比較的抑えやすくなります」

風向「水平」は「斜め下」と比べて1か月でおよそ930円もお得なんだそう。

【第3問】設定温度1度下げか、温度そのまま風量「強」はどちらが節電?

ダイキン 重政さん
風量を上げる方が消費電力量を抑えられるという結果になりました。風量を強くするというのは室内機の中に入っているファンの回転が速くなるんです。設定温度を下げることは、室外機の中に入っている圧縮機により負荷をかけることになります。圧縮機の方が電力をどうしても消費するので、圧縮機に負担をかけないというのは節電の中でもかなり大きなポイントになります」

電気代を抑えながら上手にエアコンを使用し、これから訪れる本格的な暑さを乗り切りましょう。

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