「ちょっと恐ろしい」7月請求分の電気料金、8社で過去最高に 補助金終了で“厳しい夏”に

家計にとっても、厳しい夏となりそうです。7月請求分の電気料金について、東北電力は、政府の補助金が終了することから、これまでで最も高くなることを明らかにしました。

東北電力は30日、7月に請求する電気料金について、標準的な家庭で、前の月から419円上昇し、8855円になると発表しました。政府が続けてきた補助金が31日で打ち切られることが値上げの主な要因で、いまの制度が始まった1996年以降で、最も高い水準となりました。

一方で、燃料価格は、前の月から1000円下がっているということです。物価高が続く中での今回の値上げに、街の人は…。

街の人「ちょっと恐ろしい。(家計への負担は)かなり重くなると思う」 街の人「一人暮らしだけどオール電化だから困る。節約するしかない」

東北電力は、今年3月期の決算で、過去最高益を更新しています。ただ、財務状況が回復していないことなどから、値下げについては「経営や財務状況を総合的に勘案して検討していく」としています。

大手電力8社で過去最高を更新

これから夏本番というところでの電気料金の値上げ。今回の値上げは、大手電力10社すべてで行われます。最も大きいのは、沖縄電力で616円、東北電力が419円、東京電力は392円などとなっていて、10社のうち8社で過去最高を更新しました。

値上げの原因は、価格に反映される燃料価格は下がっている一方で、政府が物価高騰対策で行っていた補助金が打ち切られることから、東北電力では過去最高の料金となりました。

補助金を打ち切る理由について、林官房長官は「LNGや石炭の輸入価格が、ロシアのウクライナ侵略前と同程度に低下」したためと説明しています。

ただ、実質賃金が下がり続けている中での値上げとなる上に、この夏も猛暑が予想されていて「厳しい夏」となりそうです。



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