【巨大ガスタンク】高さと幅10メートル、長さ30メートル 貯蔵量を倍増させて山陰両県への供給体制強化 LPガス販売大手・岩谷産業

運び込まれた新たなLPガスのタンク=出雲市小津町

 LPガス販売大手の岩谷産業(大阪市)が、島根県全域や鳥取県西部の事業所や家庭向けに供給するLPガスの貯蔵基地である平田LPガスターミナル(出雲市小津町)にガスタンクを増設し、貯蔵量を倍増させて山陰両県への供給体制を強化する。8月に稼働を開始する予定。

 岩谷産業は両県唯一のLPガスの海上輸送基地である同ターミナルを起点に、両県にガスを供給している。タンクの貯蔵量は従来900トンだったが、閉鎖した横浜市のターミナルから830トン入るタンクを移設。計1730トンとなり、一度に約8千戸分の年間使用量に相当するガスを貯蔵できる。

 同社によると、悪天候の際にガスの輸送船が着岸できず、一時的に貯蔵量が不足する懸念があったり、島根県東部を中心に工場増設などで事業者向けの需要が増加傾向になっており、増設を決めたという。

 新たなタンクは高さと幅が10メートル、長さ30メートル。5月下旬に船で港まで移送され、運搬車でターミナルの敷地内まで運ばれた。8月から稼働予定。同社エネルギー本部の東修平調達部長は「山陰地域のガスの安定供給につなげたい」と話した。

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