山本由伸が使い始めた“2つの球種”を米メディアが高評価!ド軍フロントも「彼の投球には全てに意図がある」と称賛

米スポーツ専門局『ESPN』のライター、オールデン・ゴンザレスは5月29日、今季MLBデビューを果たしたロサンゼルス・ドジャースの山本由伸の投球スタイルの変化を同局サイトで紹介した。

昨年12月に投手としてMLB史上最長・最高額となる12年3億2500万ドル(約470億円)でドジャースと契約し、まさに鳴り物入りでメジャー挑戦が始まった山本。デビュー戦こそ1回5失点と散々な成績に終わったが、以降は本来の姿を取り戻し、ここまで5勝2敗、防御率3.51、奪三振率5.31というまずまずの数字を残し評価を取り戻しつつある。

その要因について記事内では、球種を増やしたことが要因の1つだと綴られている。

「山本はフォーシーム、レインボーカーブ、スプリット、そして断続的に武器として使うカットボールに加え、直近4回の先発登板では、右打者に対してツーシームとスライダーを披露している」

「右打者との対戦では5月1日までに打率.281、出塁率.311、長打率.491と良くない成績だったが、フォーシームとカーブボールに限ると打率.350、出塁率.357、長打率.650とさらに悪化した」と数字を用いて紹介。

その後、5月7日からの3回の登板で25個のツーシームと20個のスライダーを投げると打率.233、出塁率.250、長打率.442と改善が見られたという。

ドジャースの人事担当部長で山本を日本のプロ野球時代から見てきたというギャレン・カーは「彼は思慮深さ、質問などが際立っていた」と称賛。「彼の投球には全てに意図がある。それを優れた調整力や運動能力と組み合わせれば、彼は大丈夫だろう」と、選手としての能力値だけでなく、ピッチングへの姿勢や柔軟性も強みだと話した。

わずか2か月で投球パターンを修正し、結果を出した山本の適応力には今後も注目が集まる。

構成●THE DIGEST編集部

© 日本スポーツ企画出版社