患者の寝姿勢や検体写真など記録 秩父の病院、携帯端末「iPod touch」6台を紛失 使用にはIDが必要

患者の状態を記録した携帯端末を紛失=秩父市

 埼玉県秩父市桜木町の同市立病院は5月31日、患者の状態などを記録した携帯端末「iPod touch」計6台を紛失したと発表した。これまでに第三者への流出が疑われるような事象はなく、使用するにはIDが必要のため、不正利用の可能性は低いという。

 同病院よると、携帯端末には患者の寝姿勢や検体写真などが記録されており、カルテ情報の参照や患者状態の記録などに活用されている。4月3日に、本館と南館4階で使用していた端末7台がなくなっていることが判明。同19日に、院内施設内の電気毛布の中から1台が発見されたが、残り6台は所在不明のままで、5月31日に秩父署に被害届を提出した。

 同端末は院内に計30台備わり、職員以外でも手に取ることはできるという。端末はインターネット未接続の設定になっている。

 同日に記者会見を開いた同病院事務局の粂祥晴医事課長は「今後は1日1回、端末の所在確認を行うとともに、職員に対して情報セキュリティーの研修を行い、個人情報保護の教育を徹底していく」と話し、謝罪した。

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