ヤマハ:リンス「信じられないタイム」で2番手獲得、クアルタラロも手応えありで11番手に/第7戦イタリアGP初日

 5月31日、2024年MotoGP第7戦イタリアGP MotoGPクラス初日のプラクティスがムジェロ・サーキットで行われ、モンスターエナジー・ヤマハMotoGPのアレックス・リンスは2番手、ファビオ・クアルタラロは11番手となった。

 前戦カタルーニャGPで空力パーツのアップデートを行い、向上の兆しが見えてきたヤマハ。イタリアGPに向けてクアルタラロが「数ステップの前進を目指す」と語っていたとおり、ヤマハは2週間前にプライベートテストを行ったムジェロ・サーキットでさらなる躍進を見せた。

 午前中に行われたフリー走行1回目では、リンスが計測4周目に1分46秒719のトップタイムを記録。しかし、その2周後にリンスは1コーナーで転倒してしまい、その後も自己ベストを更新できなかったため8番手でフリー走行を終えた。

 ペースの良さはクアルタラロも同様。2回目のピットイン時にフロントタイヤを一段硬く変更し、前後ミディアムの組み合わせでアタックに向かうと、最終ラップで2番手タイムとなる1分46秒328を記録した。

 予選の組み分けを決める午後のプラクティスでは、雨が降ることが予想されていたため多くのライダーが早めのタイミングでアタックを始め、同じく序盤にアタックを仕掛けたリンスは2番手を確保。

 その後は予想が外れドライコンディションでのセッションとなり、順位の変動はほぼなく各車淡々と走る時間が続く。残り時間が7分を切ったあたりからアタック合戦が始まり、先を越されたリンスは11番手へ後退したが、最終ラップで1分45秒211を記録し2番手となった。

アレックス・リンス(モンスターエナジー・ヤマハMotoGPチーム)/2024MotoGP第7戦イタリアGP 初日

 後半のアタックで3番手タイムを記録していたクアルタラロは、最終盤で続々とタイム更新するライバルたちに飲み込まれ、11番手でセッションを終えた。Q2進出となる10番手からはわずか0.019秒差という悔しい結果となったが、それを跳ね返す走りでのQ1突破が期待される。

■アレックス・リンス(FP1:8番手、プラクティス:2番手)

「確かにテストは少しは役に立ったが、それは午前のセッションの最初の15周だけだった。今朝からいい仕事をしていると思う。1周のタイムはすでにカタルーニャでかなり速くなっていたけど、ここでは初めから順調で、今日はユーズドタイヤを履いていても強さを感じている」

「最後の走行で僕は単独で走っていたが、ピットボードに“P11”と表示されていたので今回はだめなのかと思いながらも、100%プッシュした。すると信じられないほどのラップタイムが出たんだ。これにはかなり満足しているよ。正直あのラップはミスがいくつかあって完璧ではなかったので、コンマ数秒は短縮できるかもしれないが、それほど多くはないと思う。ベースセットアップの改善に取り組み続ける必要がある。すべてのデータを分析して、明日に臨むのが楽しみだね」

アレックス・リンス(モンスターエナジー・ヤマハMotoGPチーム)/2024MotoGP第7戦イタリアGP 初日
アレックス・リンス(モンスターエナジー・ヤマハMotoGPチーム)/2024MotoGP第7戦イタリアGP 初日

■ファビオ・クアルタラロ(FP1:2番手、プラクティス:11番手)

「Q2にとても近かったのに、11番手で終えるのはとても残念だ。3番手までわずか0.1秒、アレックス(・リンス)まで0.2秒しか離れていない。アレックスはテストでもこのサーキットで僕より速かったので、なぜそうなったのか分析する必要がある」

「でも、今日のフィーリングはプライベートテストの時よりもずっと良かった。前にも言ったように、新しいエアロパーツを装着して、より多く周回を重ねることが大切だ。実際少しずつ良くなっているし、マシンにさらに自然に乗れるようになったのは嬉しい。月曜日のムジェロでのテストと、その後のバレンシアを楽しみにしているよ」

ファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGPチーム)/2024MotoGP第7戦イタリアGP 初日
ファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGPチーム)/2024MotoGP第7戦イタリアGP 初日

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