僅差で首位を追うタナク「明日に向けて良い出走順を確保できた」/WRCイタリア デイ1後コメント

 5月31日(金)、WRC世界ラリー選手権第6戦『ラリー・イタリア・サルディニア』のデイ1が行われ、SS4終了時点TOYOTA GAZOO Racingワールドラリーチームのセバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ組(トヨタGRヤリス・ラリー1)が総合首位に立っている。日本人ラリードライバーの勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1)は総合4番手で大会初日を終えた。そんなデイ1を終えた各陣営から、ドライバーたちの声が届いている。

■Mスポーツ・フォードWRT

●アドリアン・フルモー(#16 フォード・プーマ・ラリー1)/デイ1リタイア総合56番手

「ラインを取ることはできたけれど、まだかなり幅が狭いので難しい。1回目の走行はとても楽しめたが、それでも懸命に取り組まなければならないね。今日はまだ3つのステージが残っている。明日は同じ出走順にはなりたくない」(SS1)

「本当に滑りやすいので、マシンとラインに苦労している。簡単ではないが、予想通りだ」(SS2)

「スローパンクチャーだ。どこで起きたのか分からないが、おそらくフィニッシュの20km手前だ。長いラリーになるだろう」(SS3)

2024年WRC第6戦ラリー・イタリア・サルディニア デイリタイアとなったアドリアン・フルモー(フォード・プーマ・ラリー1)

●グレゴワール・ミュンスター(#13 フォード・プーマ・ラリー1)/デイ1総合7番手

「僕たちにとって完全に新しいところなので、簡単ではない。かなり掃除がされていたので、出走順には助けられたし、トップのドライバーたちとのタイム差には満足している。ポルトガルでの出来事があったから、よりクリーンなアプローチを取りたいし、セットアップにそれほどとらわれずに自分のドライビングに取り組んでいきたい」(SS1)

「ステージ開始から1kmのところで狭いセクションに入り、壁にぶつかりそうになった。自信をなくしてしまい、石の周りをスラロームで走っていた。前のステージの後で、すでに(スペア)タイヤを1本使っている。もう岩には当たりたくないね」(SS2)

「最終ステージでは良いタイムを出せたと思う。左のリヤをぶつけたが、大したことはなかったみたいだ。今回はちょっと荒れていて、岩の間をスラロームしながら走っていたが、ここまで来ることができた」(SS4)

※いずれもSS走行直後の公式インタビューより

2024年WRC第6戦ラリー・イタリア・サルディニア グレゴワール・ミュンスター(フォード・プーマ・ラリー1)

■ヒョンデ・シェル・モービスWRT

●ティエリー・ヌービル(#11 ヒョンデi20 Nラリー1)/デイ1総合5番手

「正直なところ、今日は予想していたよりも悪かった。出走順のデメリットを最小限に抑えるためにソフトタイヤを使いたかったが、結局とても暖かかったので、荒れたステージではすべてハードタイヤで走行しなければならなかったんだ」

「後から考えると、すべてのコーナーで適切にアタックできるように、もうひとつ持っていくべきだったが、それでも自分たちの一日には満足している。5番手ではなく、すぐに3番手につけておきたかったが、僕たちはつねに順応しているし、表彰台のチャンスはまだある。明日はあまりタイムを失わないようにして、トップ3を目指してプッシュし、最大限のポイントを獲得したい」

2024年WRC第6戦ラリー・イタリア・サルディニア ティエリー・ヌービル(ヒョンデi20 Nラリー1)

●オット・タナク(#8 ヒョンデi20 Nラリー1)/デイ1総合2番手

「今日を終えてハッピーでいられるし、明日に向けて良い出走順を確保できた。もっと良かったらいいんだけど、今の状態には満足できる」

「最後のステージでは、(SS3もSS4も)どちらの走行も少し難しかった。1回目の走行では、ハイブリッドブーストを失ったことはそれほど重要ではなかったね。ルーズなグラベル(未舗装路)ではあまりグリップがなかったからだろう」

「でも2回目の走行ではグリップがとても良かったので、それが大きな助けになった。ありがたいことに、強力なヒョンデのエンジンによって乗り切ることができたので、それほどタイムを失うことはなかったんだ。明日については、とくに最初の4ステージは非常に厳しいものになるだろう。超低速で幅が狭く、曲がりくねっているからね。流れるような場所はまったくないが、プッシュしなければならない」

2024年WRC第6戦ラリー・イタリア・サルディニア オット・タナク(ヒョンデi20 Nラリー1)

●ダニエル・ソルド(#6 ヒョンデi20 Nラリー1)/デイ1総合3番手

「今日を3番手で終えることができてうれしい。とくに最後の2ステージでは、明日に向けて有利な出走順を確保できるかどうか確信が持てなかったからね。最後は本当に限界に達していたので、タイヤマネジメントをしなければならなかったけれど、いい一日だったよ」

「トップ集団の戦いに近づくことを期待していたが、(セバスチャン・)オジエとオット(・タナク)はレベルが違っていたね。最初と最後のステージでタイムを失ってしまったが、明日は厳しくなるだろうから、今日の順位でフィニッシュすることが重要だったと思うよ」

2024年WRC第6戦ラリー・イタリア・サルディニア ダニエル・ソルド(ヒョンデi20 Nラリー1)

■TOYOTA GAZOO Racing WRT

●エルフィン・エバンス(#33 トヨタGRヤリス・ラリー1)/デイ1総合6番手

「自分たちにとっては厳しいスタートになってしまった。1本目のステージ終盤でのパンクは、理想的とは言い難い。また、2本目のステージを2回走行するのも大変になってしまった」

「なかなかいいフィーリングを感じることができず、スペアタイヤがもう残っていなかったこともあって慎重な走りをせざるを得なかったんだ。そのような状況に早々に陥ってしまったのはとても残念だ。なぜなら、タイヤの摩耗をマネジメントするのが非常に難しくなってしまったからだ」

「ラリーはまだまだ長く、厳しい戦いが続くと思うので、自分たちは前進を続け、どうなるか様子を見るつもりだよ。このような路面で学び続け、改善すべき点を見つけ、自分たちが目指している場所に到達できるように努力し続けなくてはならないね」

2024年WRC第6戦ラリー・イタリア・サルディニア エルフィン・エバンス(トヨタGRヤリス・ラリー1)

●セバスチャン・オジエ(#17 トヨタGRヤリス・ラリー1)/デイ1総合首位

「トップに立つことができたので、今夜はポジティブなスタートを切ることができたと思う。タイヤがすり減りやすく、大きな負担がかかるセクションを含む難しいループを予想していたが、やはり実際はとてもタフだった」

「とくに、最初のステージを今回の進行方向で走るのは自分にとって初めてのことだったので、なおさら大変だったよ。それでも、スペアを1本しか搭載しないというアグレッシブなタイヤ選択で初日のステージに臨み、いくつかのセクションでは少しタイヤをケアして走る必要があったが、ラリーをリードすることができたので良かった」

「今日はポジティブな一歩を踏み出し、明日に向けて最適な走行順を得ることができた。それでも2番手との差は僅かなので、明日も激しい戦いが続くだろう」

2024年WRC第6戦ラリー・イタリア・サルディニア セバスチャン・オジエ(トヨタGRヤリス・ラリー1)

●勝田貴元(#18 トヨタGRヤリス・ラリー1)/デイ1総合4番手

「今夜の順位は決して悪くないと思います。それでも、自分自身の走りには、完全には満足していません。大部分のステージで少し苦戦しましたし、明日、より良い出走順を獲得するために、ひとつ上の順位で一日を終えることができなかったのは少し残念です」

「それでもまだ先は長いので、明日に向けて自分のドライビングで改善できる点を見つけ、さらに自信を持ってプッシュできるようにする必要があります。明日はミッドデイサービスがないので、日中クルマのセッティングを大きく変更することはできません。そのためドライバーには適応能力が求められますが、そのチャレンジを楽しみにしています」

2024年WRC第6戦ラリー・イタリア・サルディニア 勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1)

投稿 僅差で首位を追うタナク「明日に向けて良い出走順を確保できた」/WRCイタリア デイ1後コメントautosport web に最初に表示されました。

© 株式会社三栄