「長く待ちすぎると手遅れになる」周冠宇、2025年に向けあらゆる選択肢を注視。ザウバー/アウディとも話し合い

 キック・ザウバーの周冠宇は、彼のマネジメント陣と彼自身が2025年の“さまざまなオプション”を注視し、F1での長期的な目標に最も適した機会を見極めているところだと語った。

 周とチームメイトであるバルテリ・ボッタスは、ふたりとも今シーズンの終わりにチームとの契約が終了する。ニコ・ヒュルケンベルグが来季にチームに加入することが先日発表され、2025年の空きシートはひとつ残されているが、周とボッタスのどちらかが残留できる保証は決してない。

 さらに事態を複雑にしているのは、ザウバーが2026年にアウディのワークスチームに変わることだ。チームはヒュルケンベルグのチームメイトとしてカルロス・サインツをラインアップの候補とみなしているとの報道がある。

2024年F1第8戦モナコGP 3位に入賞したカルロス・サインツ(フェラーリ)

 未だ将来は不透明だが、周とマネージャーのグレアム・ロードンは、F1での将来を確保するために積極的なアプローチを取っており、2025年に空きの出る可能性があるさまざまなチームとの選択肢を現在いくつか検討している。

「僕たちは、あらゆる選択肢すべてを注視している」と、周が先週末にモナコでコメントしたと『Motorsport Week』が報じた。

「もちろん、ここ(ザウバー)が選択肢のひとつであることに変わりはないが、自分の将来にとって何が最善かということも考えている」

「かなり早い時期から始めることがとても重要だ。ドライバー市場もそうなっているからね。もちろんこのことはグレアムに任せるし、僕はここで自分の仕事をするよ」

「でも、すでにいくつか異なるチームと話し合いを始めていることは間違いない。どこが最大の関心を持っているのか、どこに将来や僕が今後数年間に望むことがあるのかということを理解するためにね」

「今は決まっていないが、理論上では何が最善か検討するのを待っているところだ」

 周は、ひとつのことにすべてを賭けて最終的に選ばれずに終わることを避けることで、自分の将来についての議論を進めたいという熱意を正当化した。

「今年は、シートの最終確認を待っている立場になりたくないのは明らかだ。なぜなら、ここ数年は状況が違うからだ。今年はこの決断を下し、他のドライバーたちよりも早く物事を決めるようになりたい」

「もちろん今年の様子を見ると、人によって選択肢は異なっているが、僕は何が最善なのか見極めるために、今も目を配っているところだ。長く待ちすぎると手遅れになるのは確かだ」

2024年F1第8戦モナコGP 周冠宇(キック・ザウバー)

 周は豊富な財政支援パッケージを持っているものの、ザウバーが彼と4シーズン目の契約を結ぶ可能性はほとんどないように思われる。しかし25歳の周は、ザウバーのCEOであるアンドレアス・ザイドルと、ヒンウィルに残ることについて今も話をしていると主張している。

「アンドレアスやチーム関係者、アウディ関係者とも話をしている、主な要素は、彼らがまだ短期的なことを決定していないことだと思う。彼らが探している選択肢がいくつかあるようだ」

「もちろん、僕自身と僕のチームメイトも、その選択肢のうちのふたつとして残っている。今後数週間で、物事がそれほど急速に進むことはないだろう。それは確かだと思う」

「でも僕たちはそのことについて今も話し合っていると思うし、彼らはまだいくらか関心を持っている。何が起きるかわからないから、様子を見るとしよう」

2024年F1第8戦モナコGP 周冠宇(キック・ザウバー)

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