長崎くんち「小屋入り」 踊町関係者成功祈る シャギリの音、かけ声 街に響く

今年の踊町7カ町が大役の無事達成を祈願した小屋入り=長崎市、諏訪神社

 長崎県長崎市の諏訪神社の秋の大祭、長崎くんち(10月7~9日)の稽古始めに当たる「小屋入り」が1日、上西山町の同神社などであり、今年の七つの踊町関係者らが、大役の無事達成を祈願した。
 小屋入りは江戸時代、各踊町が小屋を建て、身を清めて稽古に専念したことに由来する行事。紋付きはかまやスーツ、華やかな着物などに身を包んだ各踊町の役員や出演者らは朝から、同神社と鍛冶屋町の八坂神社で清祓(きよはらい)に臨んだ。午後からは、年番町や関係先にあいさつ回りをする「打ち込み」に出発。街中にシャギリの音色や威勢のよいかけ声が響き渡った。

清祓で稽古の安全と奉納踊りの成功を祈願する踊町関係者=長崎市、諏訪神社

 幹事町を務める五嶋町くんち協賛会の中村重敏会長は「小屋入りを迎えるという喜びと同時に、緊張も感じている。奉納に向けた稽古が本格的に始まるので気を引き締めていきたい」と話した。

今年の踊町と演(だ)し物は次の通り。(清祓順)
▽八幡町「山伏道中・剣舞・弓矢八幡祝い船」▽麹屋町「川船」▽銀屋町「鯱(しゃち)太鼓」▽西濵町「龍船・二胡(にこ)演奏」▽興善町「本踊(ほんおどり) 石橋(しゃっきょう)」▽万才町「本踊」▽五嶋町「龍踊」

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