佐賀大生「利き酒」に挑戦 佐賀県酒造組合がセミナーと体験会

利き酒体験で4種類の酒を口に含み、違いを考える学生ら=佐賀市の佐賀大本庄キャンパス

 大学生に日本酒の魅力を知ってもらおうと、佐賀市の佐賀大本庄キャンパスで28日、コロナ禍を経て5年ぶりに酒セミナーと利き酒体験会が開かれた。農学部の約40人が、アルコールパッチテストなどで自分の飲酒適量について知り、味や香りで酒の種類を判別する「利き酒」に挑戦した。

 県酒造組合(馬場第一郎会長)が主催、福岡国税局が協力し、2007年から開いてきた。セミナーでは、同大出身で馬場酒造場(鹿島市)の馬場嵩一朗取締役が講演。酒造りの工程や、清酒酵母が酒質を決める重要な因子の一つであることなどを紹介した。

 利き酒体験では、銘柄を伏せた4種類ずつを二つのテーブルに並べ、少量を口に含み、同じ種類を吟味した。佐賀大オリジナル日本酒「悠々知酔」の製造に携わる4年の横尾真希さんは、「味が強いものを口に含むと、後の酒の味が分からなくなる」と苦笑い。全問正解だった4年の池田心さんは、「味の違いがきちんと分かれば、悠々知酔をこういう味にしたいという方向性を決めることにも役立ちそう」と語った。

 馬場会長は、「若い世代のアルコール摂取量が減少していると聞く。佐賀大は県外出身者も多い。正しい酒の知識を身に付け、佐賀の酒のファンになってもらいたい」と願いを込めた。(福本真理)

 

香りの見本を嗅ぎ、違いを体感する学生ら=佐賀市の佐賀大本庄キャンパス

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