ケガでテニスコートに落ちてきたハトを主審が救出!「彼はとても優しかった」とメドベージェフが対応を称賛<SMASH>

試合中にケガをしたハトがコート上に落ちてくるというハプニングが起きたが、主審の敏速な対応によりハトは無事に救出された。

珍事は現在開催中のテニス四大大会「全仏オープン」の男子シングルス3回戦、ダニール・メドベージェフ(ロシア/世界ランク5位)対トマス・マハツ(チェコ/同34位)で起きた。第4セットのチェンジコートの際、ベンチで休憩しているメドベージェフの前に突如ハトが舞い降り、羽をバタバタさせるものの、飛び立つことができなくなったのである。

するとその様子を見ていた主審のダミアン・デュミュソワ氏は審判台から降り、もがくハトをタオルで優しく包み込み、素早く会場のスタッフへと手渡したのである。主審の見せた神対応に会場は拍手喝采の大盛り上がり。デュミュソワ氏は笑顔を浮かべながら足早に審判台へと戻ると、試合を再開させたのである。
試合はその第4セットをメドベージェフが6-4で取り切り、セットカウント3-1で3時間23分に及ぶロングマッチに終止符が打たれた。

試合後、「鳥が元気であることを願っている。もしかしたら、動物病院か何かに連れて行かれるかもしれない。それはわからないけど、その後どうなったのか聞く必要がある」とハトを心配するメドベージェフ。そして主審がみせた対応については「彼はいい仕事をしてくれた。とても優しかった。重要なことだと思う」と称賛した。

その一方でメドベージェフは今回のハプニングを歓迎もした。なぜなら「ハトの救出劇」によってチェンジコート時の休憩時間が延長されたからだ。すでにこの時点で3時間13分を戦っていたメドベージェフは、「これ(ハプニング)で1分ほど余分に休憩ができた。僕にとっては、いい瞬間だった」とユーモアを交えて振り返った。

なお、メドベージェフは次なる4回戦では、アレックス・デミノー(オーストラリア/同11)と対戦することが決まっている。

構成●スマッシュ編集部

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