【韓国】中立金利「マイナス0.2~1.3%」、韓国銀行[金融]

韓国銀行(中央銀行)は5月31日に開催した国際会議で、韓国の実質中立金利(景気を過熱も冷やしもしない金利水準)の推定値をマイナス0.2%~1.3%と見通した。同行が中立金利を示したのはこれが初めて。

中立金利とは、経済がインフレやデフレの圧力がない潜在成長率を回復できる金利水準を指す。今回の発表では4つの推定方式を通じて計算し、算出した範囲を提示した。

韓国銀行によると、中立金利は2000年1~3月期時点では1.4~3.1%だったが、20年にはマイナス1.1%~0.5%まで下落した。また、近年は新型コロナウイルス感染症の拡大以前には下落を続けていたものの、パンデミック(世界的大流行)収束以降は小幅上昇した。

韓国銀行はこれまで、市場の混乱を招く可能性があるとして中立金利を明かしていなかった。今回発表に至ったのは、李昌鏞(イ・チャンヨン)総裁の指示だという。一方、この推定値について同行は、既存の算出方式を活用した数字で、他機関の展望値とは差があると付け加えた。

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