イスラエル、ガザ巡るバイデン氏の計画受け入れ=首相側近

Dan Williams

[エルサレム 2日 ロイター] - イスラエルのネタニヤフ首相の外交政策顧問オフィル・フォーク氏は2日、バイデン米大統領が推進するパレスチナ自治区ガザでの戦闘休止に向けた枠組みをイスラエルが受け入れたことを確認した。ただ、欠陥があることからさらなる作業が必要との認識も示した。

英紙サンデー・タイムズのインタビューで、バイデン氏の提案は「われわれが合意した取引だ。良い取引ではないが、われわれは人質全員の解放を心から望んでいる」と述べた。

その上で「多くの詳細を詰める必要がある」と指摘。人質解放やイスラム組織ハマスの壊滅などイスラエル側の条件は変わっていないと強調した。

バイデン氏は先月末、イスラエルが3段階で構成する休戦案を示したと明らかにした。

バイデン氏によると、第1段階は戦闘休止で、この期間はイスラエル軍がガザから撤退し、高齢者や女性を含む人質が数百人のパレスチナ囚人と交換される。第2段階でハマスとイスラエルは敵対行為の恒久的停止の条件について交渉。第3段階でガザ地区の大規模な復興計画などを策定する。

イスラエルはハマスを壊滅させるまで戦闘の一時的休止についてのみ協議する姿勢を堅持しており、これまでの交渉の主な争点となってきた。

フォーク氏は全ての目的が達成されるまで恒久的な停戦はないというネタニヤフ氏の立場を繰り返した。

米国務省は2日遅くに声明を発表し、ブリンケン国務長官がイスラエルのガラント国防相、および戦時内閣に加わるガンツ前国防相とそれぞれ電話会談を行い、この提案について協議したと明らかにした。

ガンツ氏との電話会談でブリンケン氏は、ハマスは遅滞なく合意を受け入れるべきだと強調したという。

ガラント氏との会談では、イスラエルが合意を締結する用意があることを賞賛し、今回の提案が地域におけるさらなる統合を可能にするなどイスラエルの長期的な安全保障上の利益を促進することになると強調した。

*米国務省の声明を追加しました。

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