「チャンスを得るべきはツノダ」F1専門メディアの“フェルスタッペンの同僚に相応しいドライバー”アンケートで角田裕毅が1位に!

今季、8戦を終えて5戦で入賞を飾り、19ポイントを獲得してドライバーランキングで10位につけているビザ・キャッシュアップ・RB(以下RB)の角田裕毅。トップ5のチームのドライバーたちに割って入る奮闘ぶりは、多方面から高い評価を受けている。

そんな日本人ドライバーの躍進ぶりは、彼の去就に人々や各国メディアの注目を集めることとなり、様々な噂や憶測が飛び交っている状況である。その中で、候補として挙がっているのは、まずRB残留、そしてアストンマーティン、ハース、アルピーヌ、ウィリアムズ、さらには2026年よりアウディのワークスチームとなるザウバーといったところか。
しかし、角田がこれまで最大の目標としていた姉妹チームであるレッドブルへの昇格は、セルジオ・ペレスの契約延長が間近とされているため、少なくとも2025年の実現は難しいといわれており、また英国公共放送「BBC」などは角田がレッドブルから十分な評価を受けておらず、「昇格のために角田にできることは何もない」と厳しい展望を示している。

ヘルムート・マルコ顧問からは賛辞を受け、レッドブルのドライバーとしての資格があるとお墨付きを得ているにもかかわらず(御大は今季スーパーフォーミュラ参戦中の岩佐歩夢も推薦)、同チームのドライバー起用の決定権はチーム代表のクリスチャン・ホーナーが握っており、彼の視線は角田のチームメイトであるダニエル・リカルド、あるいは現在リザーブドライバーを務めるリアム・ローソンに向いているのだという。

これに対し、マックス・フェルスタッペンの母国オランダのF1専門サイト『RN365』は、「我々には角田がいる。日本人ドライバーは、RBで間違いなく目立っている。シーズンのスタートは少し不調だったものの、その後は6レースで5回もポイントを獲得した」とポジティブに評し、彼がレッドブルのドライバーに相応しいか否かを、他のドライバーとの比較という形で読者に問うている。

「2025年にフェルスタッペンのチームメイトに相応しいドライバーは?」というアンケートで、8565人(6月2日現在)のオランダ人F1ファンがペレス、角田、今季限りでフェラーリを離脱することが決定しているカルロス・サインツ、そして「その他のドライバー」の中から選択。結果は、以下のようになった。

角田 39.18%
サインツ 38.21%
その他 11.85%
ペレス 10.75%

同メディアは、あくまでもファンの意見ながらも、「来季、マックスの隣でシートに収まるチャンスを得るべきなのは角田だということだ」と結論づけ、同時に契約延長間近のペレスについては「少なくとも、ファンが望むのは彼ではない」と綴っている。
ドイツのニュース専門サイト『DER WESTEN』も角田の去就に注目し、「この日本人ドライバーは今、F1のキャリアにおいて最高のシーズンを過ごしている」と、こちらも彼のパフォーマンスを称えた後、「角田はフェルスタッペンとのコンビを夢見ているが、それが実現するかはまだ不明である。逆に明らかなのは、今季に限らず、レッドブルは彼を引き留めたいということだ」と報じた。
続けて、RBのピーター・バイエル代表の「ドライバーには非常に満足している」とのコメントを紹介した同メディアは、英国の放送局『Channel 4』で角田が「僕は長い間レッドブル・ファミリーの一員だったので、彼らに対して非常に忠実です。そして、そこに入るためにホンダは僕を大いに助けてくれました。僕はこのチームとイタリア文化が大好きで、とても楽しいです」と語ったこと、また「しかしもちろん、あらゆる選択肢を考慮する必要があります」と付け加えたことを伝えている。

関係者から高い評価を受け、またファンからの支持も勝ち取っている現在の角田。昨季以前よりも間違いなく選択肢は増えそうな状況で、彼がどのようなキャリアを選択するのかが、非常に気になるところである。

構成●THE DIGEST編集部

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