SOULNOTE、光カートリッジ専用のフラグシップ・フォノイコライザー「E-3」

SOULNOTEは、DS Audio 社製光カートリッジ専用のフォノイコライザー「E-3」を8月に発売する。価格は1,650,000円(税込)。カラーはプレミアム・シルバーとプレミアム・ブラックの2色を用意する。

「E-3」プレミアム・シルバー
「E-3」プレミアム・ブラック

「E-1」「E-2」に次ぐ “3rd ステージ” モデルとして発売される同社のフラグシップ・フォノイコライザー。5月にドイツで開催されていた「ミュンヘン・ハイエンド2024」にて初披露されており、この度国内でも正式に案内される格好だ。特長として、通常のMM/MC入力をオミットしDS Audio 社製光カートリッジ専用機として開発。専用機として音質を追求したモデルとなっている。

光カートリッジ専用のディスクリート設計無帰還バランス増幅回路「New Type-R サーキット」を新たに開発して搭載。電圧増幅だけでなく、出力段も全てGNDを基準に動作するシングル方式を採用し、プッシュプルやバイアス回路を排除。入力から出力まで、シグナルは僅か4 個のトランジスタしか通過しないとのこと。また無帰還回路設計としたことで、光カートリッジ特有の過渡応答に優れた音楽信号の鮮度をキープすると説明している。

「New Type-R サーキット」を新たに開発して搭載

電源部は、左右独立のNew Type-R サーキット専用大型トランスと、光カートリッジのLED 電源用トランスの3トランス構成。19Wのフォノアンプに対して、消費電力に500W パワーアンプ相当の電源容量を与えることで、「揺るぎない音楽再生を支える」と謳う。

電源部は、各セクションに備えられた3基のトランスで構成

アナログ電源トランス部には、新開発の銅ショートリング付きトロイダルトランスを備え、リーケージフラックスに起因するノイズを抑制し、微細な表現力をさらに向上させたとしている。

整流コンデンサーには、高耐圧小容量低倍率箔フィルターコンデンサーを選別して搭載。使用本数で容量を最適化、電源トランスの負荷を軽減することで、電源トランスの実質レギュレーションをさらに向上させたという。整流ダイオードには、許容突入電流値が強化された最新スペックのSiCダイオードを採用した。

2つのメイン電源トランスの電源スイッチとして、音質の優れた大型パワーリレーをそれぞれ独立して2個、無固定で配置。フロントパネルの電源スイッチはコントロール系サブトランス専用としている。大電流接点である電源スイッチを電源トランスごとに独立させることで、音質的にも非常に有効だと同社は説明している。

「E-3」背面部

電源スイッチ同様に、アンプブロック、各端子、ACインレット、トップカバー、ボトムカバーはすべて無固定で配置。フローティング構造としたことで駆動時の共振に配慮した。

ほか、リレー端子は超低損失ガラス管密封リードリレーをベースにカスタマイズを施した「RSR-2-12D(リファレンス・ソウルノート・リレー)」を搭載。抵抗についても、人工衛星グレードの超高精度フォイル抵抗をベースとした「超高精度ネイキッドフォイル抵抗」を用いることで最高音質を追求したとする。

入力は光カートリッジ専用のRCA、XLRを1系統ずつ、出力はXLRバランス/RCAアンバランスを1系統ずつ搭載する。外形寸法は454W×189H×407Dmm、質量は約27kg。

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