糸満ハーレーの季節到来 夜明け前に鉦の音、力強く響く 今年は9日に開催 沖縄

ハーレーの季節到来を告げる鉦を打ち鳴らす東恩納博行事委員長=3日午前4時42分、糸満市糸満の山巓毛

 【糸満】ハーレーの季節の到来を告げる鉦(かね)打ちが3日早朝、糸満市糸満の山巓毛(さんてぃんもう)で行われた。糸満ハーレー行事委員会の東恩納博委員長(69)が雨に打たれながら鉦を打ち、夜明け前の街にカーンという力強い音が響き渡った。

 鉦打ちは旧暦4月27日に行われ、昔からハーレー鉦が鳴ると梅雨が明けるともいわれる。

 東恩納委員長は、御願(うがん)バーレーに参加する西村、中村、新島の3村のうち、赤色の新島のハーレーギン(衣装)を身にまとい、海への感謝と無事故、大漁、市の発展を願い、東西南北に向かって5回ずつ鉦を打った。

 糸満ハーレーは旧暦5月4日のユッカヌヒーに航海安全と豊漁などを祈願して開かれる。

 東恩納委員長は「旧暦5月4日が近づき心が高まっている。旧暦文化を重んじる糸満にとって、綱引きと並び最大のイベントで、大切な伝統行事だ。無事故で祭りを催したい」と話した。

 今年の糸満ハーレーは、糸満漁港中地区で9日午前9時15分から開会式、同10時の御願バーレーを皮切りに開催される。

(岩切美穂)

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