F1の勢力図は変わりつつあるも、フェルスタッペンは「今いる場所に満足している」とレッドブル離脱の可能性を否定

 レッドブルF1のマックス・フェルスタッペンは、F1での短期的な将来に対する姿勢を改めて表明し、チームを変えることは考えていないと主張した。

 3度の世界チャンピオンであるフェルスタッペンとレッドブルF1の状況は、彼がレッドブルに満足していることを主張しているにもかかわらず、評論家の間で引き続き議論の的だ。フェルスタッペンは2028年シーズンの終わりまでレッドブルと契約しており、長期的なコミットメントがあることを示唆している。しかし、彼がレッドブルに所属する期間については、2024年の初めから憶測がずっと渦巻いている。

 チャンピオンシップを制覇したチームが軌道から外れる展開を見せていることで、この憶測にさらに拍車がかかった。それには、チーム代表のクリスチャン・ホーナーの不適切行為に対する告発の内部調査や、チーフテクニカルオフィサーのエイドリアン・ニューウェイの離脱が間近に迫っていることも含まれている。

 フェルスタッペンは、レッドブルがポジティブな仕事環境を提供し続け、グリッドで最速のマシンを走らせる限り、チームに残りたいという希望を繰り返し公に表明してきた。しかし最近のレースには、関心を引かれるような状況がある。マクラーレンはマイアミでの勝利とイモラでの好成績によって、競争力が高まっていることを示した。一方、先週末のモナコでのフェラーリの勝利は、F1の勢力図の変化をさらに裏付けている。

2024年F1第6戦マイアミGP表彰式 2位マックス・フェルスタッペン(レッドブル)、アンドレア・ステラ代表(マクラーレン)、優勝ランド・ノリス(マクラーレン)、3位シャルル・ルクレール(フェラーリ)

 モナコでフェルスタッペンは、フィールドのトップ集団が接戦となっていることから、レッドブル離脱の可能性についての考えが変わったかどうか、直接質問された。

「そういうことにはならない。つまり、僕たちにはまだ非常に速いマシンがあると思う。これまでのシーズンの平均を見ると、僕たちには最速のマシンがあると思う。そうでなければ、チャンピオンシップをリードしていることにはならない」

「でも、僕は今いる場所に満足している。(レッドブル・パワートレインズでは)エンジン面にも多くの投資が行われていていることをうれしく思う。僕たちは仕事を続け、パッケージを改善する努力を続ける必要がある。僕が今考えていることはそれだけだ」

「つまり、質問にあるような考え方をするようになったら、ある時点からほぼ1レースごとに他のチームに移籍したくなるだろうね。でも僕にそういう考えはない」

2024年F1第8戦モナコGP マックス・フェルスタッペン(レッドブル)

 メルセデスは、フェルスタッペンをブラックリーに誘い込むために目を見張るような金額を提示したとうわさされている。しかしチーム代表のトト・ウォルフは、メルセデスが苦戦し続ける限り、レッドブルを離れてメルセデスに入るようフェルスタッペンを説得できる可能性は低いことを認識している。ウォルフは先週、モナコで『PA』に次のように語った。

「マックスは競争力のないマシンに乗るつもりはないし、現時点で我々には世界チャンピオンを誘い込めるほどの競争力がない」

「しかし、今後の数カ月でどうなるか見極める必要がある。マクラーレンを見てほしい。マシンをあとコンマ4秒速くすることができれば、我々の競争力は非常に高まるだろう。今のところは待たなければならない。急ぐことはない」

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