〈県高校総体〉サッカー男子・鵬学園初優勝 星稜に3―1

勝ち越しゴールを決めた鵬学園の和田(右から2人目)=金沢ゴーゴーカレースタジアム

  ●能登勢53年ぶり

 2024年度県高校総体は3日、金沢市の金沢ゴーゴーカレースタジアムで男子サッカーの決勝が行われ、鵬学園が星稜を3―1で破り、初優勝を果たした。能登地区の高校が優勝するのは1971(昭和46)年の羽咋工以来、53年ぶりとなる。鵬学園は7月27日に福島県で開幕する全国高校総体に出場する。

 鵬学園は前半開始直後に1点を失ったが、後半に攻撃陣が奮起。後半5分、中央でボールを受けたMF能勢翼(3年)が右足で同点弾を決めると、アディショナルタイムに入った同36分、交代で入ったMF和田陸(同)がドリブルで持ち込み、右足で逆転弾を決めた。3分後にはMF猪谷悠太(同)がダメ押しのゴールを決めた。

 星稜は前半2分に相手陣内でボールを奪ったFW山口晴(同)が左足で蹴り込み先制ゴールを挙げたが、その後はシュートを決めきれなかった。

  ●「能登に希望の光を」 鵬学園、被災乗り越え

 ○…優勝した鵬学園は表彰式後、応援団のいるスタンド前で「能登に希望の光を」と記した横断幕を掲げて記念撮影した。竹内孝誠主将(3年)は「(能登半島地震で)練習ができない時期に支えてくれた人に笑顔を届けたいと思ってやってきた。こうして報われてうれしい」と笑顔を見せた。

 元日の地震で学校の施設やグラウンドが損壊し、1月は選手が集まることができなかった。能登に元気を届けようと、2月から富山県内を拠点に練習を続けてきた。勝ち越しゴールを決めた和田陸は「練習してきたことを試合でできた」とハンディを感じさせなかった。

 胴上げで3度、宙を舞った赤地信彦監督は「全国大会では石川県に元気と勇気を与えられるように頑張りたい」と語った。

 ▽決勝

鵬学園  3 0―1 1 星稜

       3―0

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