富山県南砺市の三笑楽酒造、まろやか「五箇山」完成  有機米使用、7月発売

日本酒「五箇山」をお披露目する山崎社長(中央)ら=南砺市菅沼の五箇山合掌の里

 富山県南砺市五箇山地域で有機栽培された酒米「山田錦」を使った日本酒「五箇山」が完成した。同市上梨(平)の三笑楽酒造が手がけ、まろやかな風味に仕上がった。千本製造し、7月から県内の酒販店などで販売する。お披露目会が3日、同市菅沼(上平)の五箇山合掌の里であった。

 国の「みどりの食料システム戦略 有機農業産地づくり推進事業」の一環で、酒米は昨年、同市皆葎(平)の水田約55アールで五箇山農業公社が栽培。仕込みには酒米600キロや五箇山の伏流水を使用した。杜氏(とうじ)を務める同酒造の山崎英博社長(47)によると、昨夏の猛暑の影響で米が硬くなり、扱いが難しい面もあったという。

 お披露目会には田中幹夫市長や、五箇山農業公社のメンバーらが出席した。田中市長は「特別なお酒として全国に発信していきたい」と期待。同市産の有機食材を活用した「五箇山御膳」を味わいながら試飲した。

 ラベルには里山に囲まれた水田のイラストを採用した。720ミリリットル入りで、2530円。山崎社長は「五箇山の料理に合うお酒なので、まず地元の人に飲んでほしい」とアピールした。

お披露目された日本酒「五箇山」

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