竹内富山大名誉教授「今後も年単位で警戒を」 能登で震度5強

 石川県能登地方を震源とする3日早朝の地震について、富山大の竹内章名誉教授(73)=地質学=は同日、「規模が大きく、元日の能登半島地震の直接的な余震というより、2020年12月から続く能登群発地震の一部と考えるべきだ」と指摘した。「今後も年単位でより大きな地震が起きる可能性がある」として注意を呼びかけた。

 竹内名誉教授によると、地震は通常、時間の経過に伴って余震活動が減少する。元日の能登半島地震もこのところ余震は順調に減少し、規模も小さくなっていたという。

 能登半島地震を巡っては、震源となった断層に連なる佐渡島沖方面の断層の一部が、ひずみが十分に開放されない「割れ残り」となっている可能性が指摘されている。今回の地震の震源は、元日と比較すると南に位置し、「割れ残り」の断層の延長線上に近づいていると説明。「連鎖的に破壊が伝わり、『割れ残り』の断層の活動につながる恐れもわずかにある」と言い「今後も年単位でマグニチュード(M)6~7クラスの地震が発生する可能性がある」と話した。

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