永守蒼穹さん 入賞作の魅力解説 佐賀県書道展ギャラリートーク「作品と対話を」  県立美術館 6月4日から後期展示 

入賞作を解説する審査委員長の永守蒼穹さん(右)=佐賀市の県立美術館

 佐賀市の県立美術館で開催中の「梧竹・蒼海顕彰第32回佐賀県書道展」(佐賀新聞社主催)で2日、審査委員長の永守蒼穹さん(73)=埼玉県=のギャラリートークが開かれた。永守さんは入賞作を講評して展覧会での作品の見方も解説し、約100人が熱心に耳を傾けた。

 永守さんは大賞に輝いた森山南斗さんの「顧瑛(こえい)詩」を「落ち着いた構成とみずみずしく凛とした線で、生き生きと語りかけてくる爽やかな作品」と評価した。師匠の金子卓義さんから「拙くてもいいから自分の顔を持った作品を」と指導されたエピソードを語り、書作品は「絵画を見るのと同じように見て、なぜその書が好きなのか作品と対話をして」とアドバイスした。

 二科高校生で新人賞を受賞した佐賀女子高3年の山田野乃花さんは「先生は線質や字形から書いた人の思いをくみ取っていて、すごいなと思った」と感銘を受けていた。

 県書道展は4日から後期の展示が始まる。会期は8日までで、入場無料。問い合わせは佐賀新聞プランニング内の事務局、電話0952(28)2151。(花木芙美)

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