「朽ちないサクラ」都内で完成上映会 「映像ならではの感動」、原作・柚月さん(本県在住)らあいさつ

自身の小説が原作の映画「朽ちないサクラ」の完成披露上映会で主演の杉咲花さん(左)らと舞台あいさつに立った柚月裕子さん(右)=東京・六本木

 本県在住の作家柚月裕子さんの小説「朽ちないサクラ」(徳間文庫)を原作にした映画の完成披露上映会が3日夜、都内のTOHOシネマズ六本木ヒルズで開かれた。柚月さんが舞台あいさつに立ち、「役者の方々の演技、音楽、桜の美しさと映像ならではの魅力、感動があり、映画って素晴らしいと感じさせてくれる作品」と評価した。

 映画は小説と同タイトル。県警広報職員の捜査権限のない主人公が世の中の不条理に立ち向かい、成長する姿を描いた警察ミステリーで、主演は杉咲花さんが務める。警察の不祥事で起きたストーカー殺人、親友の変死事件を独自に調査し、事件の真相や巨大な闇に迫っていく。

 監督は5月公開の「帰ってきた あぶない刑事」などを手がけた原広利さん。他に萩原利久さん、豊原功補さん、安田顕さんも出演する。柚月さんはメインキャストの4人を「原作のまま(のイメージ)だった」と振り返り「4人の演技がかみ合った時の感動がある。いろんな意味でため息が出る映画」と話した。

 杉咲さんは「壮大なテーマの中に静かな心の機微のようなものが映し出されている」と語った。映画は今月21日から全国で公開される。

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