輪島、珠洲の全域で断水解消 土砂崩れや建物倒壊の地域除く

3日の地震で倒壊した家屋=4日午前11時、輪島市町野町東大野

 石川県が4日に発表した能登半島地震の被害状況によると、大規模な土砂崩れや多数の建物倒壊が発生した地域を除く輪島、珠洲両市の全域で断水が解消した。県内全市町の断水が解消されたこととなるが、宅内配管が壊れて通水しない世帯もある。

 各市町に開設された1次避難所に滞在する避難者数は1290人で、1.5次避難所に50人、ホテルや旅館などの2次避難所に1423人、広域避難所に91人が身を寄せている。避難者数は計2854人で3千人を切った。

 重傷者は津幡町で新たに1人が確認され、計326人となった。災害関連死を含む死者数は260人、行方不明者は3人で変わっていない。住宅被害は8万1712戸で、全壊が8071戸、半壊が1万6577戸、一部損壊が5万7053戸などとなっている。

 一方、輪島市と珠洲市で最大震度5強を観測した3日早朝の地震で、輪島市町野町東大野の住宅1棟も倒壊したことが4日、分かった。住宅は当時無人で、けが人はいなかった。輪島市内の「2次倒壊」は計6棟となった。市は4日、今後も建物の倒壊が続き、けが人が発生する可能性があるとして、緊急公費解体を再開し、倒壊する危険性が高い建物の撤去を急ぐ方針を明らかにした。

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