竹内涼真、“全裸”で武正晴監督に電話? 『龍が如く』台本の素晴らしさに興奮して30分

Amazon Originalドラマ『龍が如く~Beyond the Game~』の全世界独占配信決定会見が6月4日にホテル雅叙園東京にて行われ、主演の竹内涼真と武正晴監督が登壇した。

本作は、2005年の発売以来、世界で人気を博すゲームシリーズ『龍が如く』(セガ)から着想を得たオリジナル脚本による実写ドラマ。ゲームと同じく実在の歓楽街をモチーフに作られた神室町を舞台に、主人公の桐生一馬(竹内涼真)と、兄弟同然で育った3人の孤児たちの生き様を、「1995年」「2005年」という2つの時間軸を行き来しながらエモーショナルに描く。

黒の和装で登場した竹内は「去年の5月から約半年間くらい、この『龍が如く』に命をかけてきました」と挨拶。着物は自前だそうで、「生地を見て一目惚れして作ったんですけど、着る機会がなくて。そうしたらこの制作発表が決まって、そこで下ろしたほうがいいんじゃないかと思った」と語り、「ちょうど桐生のイメージにもマッチしている。完璧でしたね!」と声を弾ませた。

主演に決まったときの心境については「ビックリしました。どうして僕を選んでいただいたんだろうと、その意味を自分で考えながら。すごく素敵な原作があって、みなさん桐生一馬は大好きでしょ? その人を演じるにあたって、覚悟を決めないといけないなと。命をかけてこの作品に臨まないと成立しないという重圧、使命感。あとは本気でぶつかってみようかなと、燃えたぎるものが湧き上がってきました」と打ち明ける。

企画が立ち上がったのは2年前。武監督は「最初に顔が浮かんだのが彼(竹内涼真)だった。『なぜ?』と言われたら、『デカいですよね』って(笑)。やっぱり体が大きくないとこの役は務まらないし、存在感がある人が画面の中に必要でした。さらに今回は、背中を映す。人間の体で一番面積が大きいのが背中で、そこを鍛え上げてくれる、その努力を知っている人だと思った」と起用理由を説明。とあるシーンの撮影を振り返り、「(竹内の体を見て)スタッフが黙りました。後から『なんなんすか、あれは!?』と言われたので、『桐生一馬です』って(笑)」と、鍛え抜かれた肉体に太鼓判を押した。

ふだんから1日も欠かさずトレーニングを行う竹内だが、格闘技は未経験。「桐生のファイティングスタイルを作り上げる上でどうしようかなと思ったときに、夢に朝倉未来くんが出てきたんです(笑)。これは何かの縁じゃないかと思ったので、DMで直接コンタクトを取りました。なので、一番始めに格闘技をしたのは彼のジムです」と裏話を明かす。加えて綿密な食事調整も行ったといい、「キツかったという感覚はなくて、自分が自信を持って現場に立てるようにコントロールするだけ。大変だったけど、面白い作業だった」とほほえんだ。

あらためて、竹内は「桐生一馬は桐生一馬なんですけど、自分でもあるんですよね。撮影期間の半年間は桐生一馬になっていて、切り離すことはできないくらい近いところにあった」とし、「その役を演じていたというよりは、キャストの人たちと家族のように過ごしていたので、1年前の自分にしかできない、自分自身だったのかなと感じます」と力を込める。さらにはメイクチームへの感謝を述べ、「時間がない撮影の中で、この龍を彼らは2時間半で描き上げますから。すごいですよね、本当に職人がいるんですよ。(その技術の)『特許を取ってない』と言うので、『今すぐ取ったほうがいいですよ』って」と話して笑わせた。

また撮影に入る前、武監督に突然、竹内が電話をかけたという思い出話も。リフレッシュのためにお風呂で台本を読んでいたものの、「感動しちゃって。まだ演じてないんですけど、自分のビジョンが走馬灯のようにバーっと出てきちゃったので、お風呂から上がって裸のまま監督に電話したんですよ。『台本が素晴らしいです!』って」と、興奮しながら30分ほど話していたと明かす。

さらに武監督が電話に出た場所が「町田の駅の歩道橋」と語ると、「僕の地元じゃないですか!」と目を輝かせる竹内。武監督は「なんか縁があるんですよね」と笑い、『竹内くんの桐生一馬を作っていったらいいよ』と伝えました」と懐かしんだ。

実は、人生で初めて参加した映画が武監督作品だという竹内は「僕はまだエキストラで、2秒くらいですかね。主役の方に紙を渡すだけのシーンだったけど、10年経ってまた武さんとやれることが感慨深かった」と語り、「もう一回、新たなスタートなのかな」としみじみ。

また会見終盤には、桐生一馬の刺青である応龍が描かれた大きな金屏風がお目見え。ヒット祈願のため竹内が龍に“目入れ”を行ったのだが、2つめの目を眉間に書いてしまうというハプニングが発生。竹内は「消せないの、これ? すごいミラクル起こっちゃった!」と慌てながらも、「これは大ヒットするなぁ」と笑顔で会場を盛り上げた。

(文=nakamura omame)

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