【ZIP!×entax】
日本テレビ系 朝の情報番組『ZIP!』の地上波未公開シーンをお届けするコラボ記事『ZIP!×entax』。今回は映画『湖の女たち』のW主演、福士蒼汰&松本まりかへの番組単独インタビューをピックアップ。普段のイメージからはかけ離れた“悪い男”に挑戦した福士が、その役作りの裏側を明かしてくれたほか、世界を視野に入れた“今後挑戦したいこと”などを語った。
◆福士蒼汰 役作りで“新境地”
5月17日(金)より公開をスタートした映画『湖の女たち』は、滋賀県・琵琶湖近くの介護施設で起きた老人の不審死事件を発端に、“普通ではない恋愛”におぼれていく男女の姿を描いた作品。福士蒼汰は事件を追う刑事・濱中圭介を、松本まりかは容疑者となる介護施設職員・豊田佳代をそれぞれ演じており、捜査の陰で圭介は、佳代に対し高圧的でサディスティックな言動を取るようになっていく──。
今回の福士の役は、自身が持つ“さわやかな好青年”という印象とは対照的なキャラクター。インタビュアーの日本テレビアナウンサー・林田美学(みのり)が「なかなかむずかしい役どころだと思いますが…」と切り出すと、福士は「(圭介は)ひどい男と言いますか、悪い男と言いますか…。なので、イメージ大丈夫かなって(笑)」と、冗談とも本音ともとれる発言で笑いをさそう。
相手役の松本も「こんな福士くん、想像してなかった。圭介は佳代にとって支配的な人物だけど、すごく色っぽくて魅力的。相反するものが混じっている」と、やや興奮気味にコメント。これまで見たことのない、“新たな福士蒼汰”を感じたようだ。
福士は今回の役作りについて聞かれると「色々考えていったんですけど…」と前置きしつつ、“圭介と向き合った1か月半”を明かしてくれた。
「監督からは“考えてきたことを全部忘れて、自分が今思ったことを素直にそのまま表現してくれ”という演出だった。(最初は)台本もセリフももちろんあるので、頭で考えた“この感じで言おう”みたいになっていたんですけど、少しずつ頭を通さずに脊髄反射で行動を起こすっていうふうにしていって、徐々に“心で演じられているな”ってわかったり、わからなかったりとか、それを1か月半ずっと繰り返していたような感じですね」
そんな“心で演じていた”という福士を隣で見続けてきた松本は、「最初の時点で、頭を通して芝居をしているとは思わないぐらい、圭介の威圧的なオーラとか、何かドヨーンとしたくすんだオーラとか、そういう空気感をすごく感じて、だからもう“出会った時点で拒否反応を起こす”ような、そういう圭介だったのは本当にすごいなと思いました」と、撮影を振り返る。
実は、今回の映画が初共演の2人。松本はもともと福士に対して「キラッキラのさわやか好青年!」というイメージを持っていたそうだが、役柄上、強烈な出会いとなってしまった様子。そのせいか、「“福士くんの本質”は圭介なんじゃないかと、いまだに思っているんです(笑)」と、いたずらな笑みを浮かべた。
揚げ句、インタビュー中の“素”の福士に対しても「作られた福士くん(笑)」とボソリ。林田アナがハッと思わず息をのむなか、福士は「そんな事ない、いやいやいや(笑)」と自ら潔白を主張し、場を盛り上げた。
◆「“国”をこえたい」 福士が目指すもの
むずかしい役どころに挑んだ2人に、今後さらに挑戦してみたいことや、かなえたいことについて質問。すると、松本は「とにかく…」と少しため、続けて「今はもう、演技がしたい!!」と満面の笑みを披露。特定の役を挙げるのではなく、演じること自体が楽しくてしょうがないという。
「もうなんか、生きてるって実感できる。演技をしてない時間も、スタッフさんともう本当に楽しくて幸せ。信頼関係を築くっていうことを今回の作品ですごく学んだんですけど、それこそが自分の幸せを感じる要素だなっていうのを気づけて、人生楽しいです(笑)」
一方、「僕はね、“国”をこえたいんですよね」と切り出したのが福士。国や人種など、そうした“垣根”をこえて何かを作りあげることに強い憧れを持っているようだ。
「映画だったりドラマっていうものを海外の人と一緒に作って、お互いの文化、お互いの言語をミックスして何か作っていくと、また新しいものが絶対生まれるし、唯一無二のものができるんじゃないかなと思うので挑戦したいですね」
また、福士は「お芝居という文脈でももちろんそうですし、なんかいろんな文脈で、“僕”というものを使って世界中とセッションできる何かがあるといいなって思っていて」とも。今後はますます、福士蒼汰の様々な一面が見られそうだ。