「10人欲しいと言っていたカマダが去った」鎌田大地の放出が恩師トゥドールの去就問題に発展。クラブと会談と現地報道「愛弟子退団で質を失ったチームの強化が任務」

鎌田大地の退団は、ラツィオに大きな衝撃を与えた。シーズン終盤戦でチームの中心となった重要な戦力を失ったからだけではない。指揮官の去就問題も騒がれるようになったからだ。

イゴール・トゥドール監督の就任が鎌田の状況を一変させたのは周知のとおりだ。事あるごとに賛辞を寄せていた指揮官は、鎌田を来季のチーム構想の中心に見ていたと言われる。夏のマーケットの最優先課題として、鎌田の残留を求めていたとの報道もあった。

その鎌田が去ったのだから、トゥドールの落胆は言うまでもない。加えて、閉幕が近づくにつれ、チーム編成に関する指揮官とクラブのすれ違いも指摘されるようになった。関係不和が噂されるマテオ・ゲンドゥジを筆頭とする一部選手の放出を求める監督に対し、クラブは昨年獲得した戦力を生かし、その価値を高めるべきとの考えのようだ。

当然、地元メディアではトゥドールとラツィオの緊張関係が取りざたされるように。一部では、トゥドールが辞任し、ラツィオが再び新たな監督を探さなければいけなくなる可能性も伝えられた。チアゴ・モッタ監督のユベントス移籍が内定と言われるボローニャが、トゥドールに興味を示しているとも言われる。

そして迎えた6月3日、両者は会議を行ったという。ラツィオ専門サイト『La Lazio Siamo Noi』によれば、今のところ、監督に辞任の考えはない。だが、安心はできないようだ。

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同メディアは「クラブは監督が求めた一部選手の放出を認めなかった。代わりに、愛弟子カマダの退団でクオリティを失ったスカッドを強化して安心させる任務を背負う」と報じた。

「今のところは現状のままだが、ボローニャ介入の可能性もあり、いつ変わってもおかしくないという感触だ」

OBのルイージ・コリーノは、『Radiosei』で「ラツィオに残る者は確信していなければいけない」と話している。

「トゥドールはカマダに関して明確に言っていた。彼の残留が状況のようなものだった。何度もカマダが10人欲しいと言っていた。だが、そのカマダは去った」

交渉が決裂し、選手を強く非難したラツィオの「ポスト鎌田」はどのような時代となるのか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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