認証不正…マツダ社員「ちゃんとやっていくだけ」 トヨタ本社には立ち入り検査

マツダが2018年に公開した衝突安全試験棟での実験の様子、これと同様の衝突試験でも不正があったことが明らかになりました。

太田朱香記者「不正発覚から一夜明け、マツダ本社に向かう人が多く見られます」

マツダでは4日もいつものように出勤する社員の姿がみられました。

社員「「前日は社長から発表があるとメールがみんなに回ってた。与えられた場所でちゃんとやっていくだけですね」

宇品工場と防府工場で生産されていた2車種は出荷を停止していますが、他の車種の生産を増やすなどしていて出勤する社員の数などに影響は出ていないとしています。

斉藤鉄夫国交大臣「(今回の)不正は自動車ユーザーの信頼を損ない、かつ自動車認証制度の根幹を揺るがす行為であり極めて遺憾です」

3日に明らかになった自動車メーカーなど5社による不正。国土交通省はトヨタ本社に立ち入り検査に入り、資料やサーバーなどのデータを確認しました。

マツダ毛籠勝弘社長「この度は大変申し訳ございませんでした」マツダは3日に緊急会見を開き釈明に追われました。

量産に必要な「型式指定」の申請でエンジンの出力試験では認められていないソフトフェアの書き換えが明らかになりました。

また、三次市にあるマツダの試験場では、すでに生産が終了している車両の衝突試験で衝突センサーではなくタイマーを使用してエアバッグを起爆する不正が行われていました。

不正の影響は5車種で約15万台におよび、出荷停止となった2車種については納車を待つ3500件の顧客に3日から連絡しているといいます。

相次いだ不正…自動車メーカーで開発業務に携わった経験がある専門家はー

福山大学工学部 関根康史准教授「(手順書に)書かれてないやり方が普通のやり方だと思ってしまい、代々の担当者に受け継がれて今回のように長年にわたってやってしまった(可能性がある)」

マツダは現場には不正の認識がなかったとしていますが再発防止にはー

福山大学工学部 関根康史准教授「会社の中の風通しを良くすること、さらには現場をよく知ったうえできちんとした経営ができる人に経営をしてもらう、そういったいくつかの改善が必要になるんではないかと思う」

4日、総理官邸を訪れていた湯崎知事が記者の質問に答えました。

湯崎英彦知事「今回については遺憾に思いますし、生産停止をしなければいけないという状況にいたってこれ部品メーカーとかにも影響があることですから、やはりこういったことがないようにですね、しっかりとコンプライアンス確保していただきたいと思います」

© 広島ホームテレビ