ドラマアワードに年功序列?ワン・イーボーが男優賞候補を逃し、ネット大論戦

中国三大テレビアワードの一つ、白玉蘭奨の「最優秀中国ドラマ賞」にノミネートされたドラマ「追風者」をめぐり、中国SNSで論戦が白熱化している。

きっかけとなったのは、同ドラマで男性の2番手キャラを演じたワン・ヤン(王陽)が最優秀主演男優賞の候補に上がり、主人公を演じたワン・イーボー(王一博)がノミネートされなかったことで、ワン・イーボー側のファンが不満と疑問をぶつけ、ネット大論戦に発展した。

ワン・イーボー側のファンが最も問題視したのは「ドラマの火付け役として貢献度が一番高いワン・イーボーを外すなんてあり得ない」「ワン・イーボーの人気にすがった後、本人抜きで勝手に他人をノミネート」「ワン・ヤンは主演男優賞ではなく助演男優賞の候補になるべきだった」「ドラマアワードなのに実力ではなく年功序列か!」「白玉蘭奨の正当性、公平性に疑問」といった点だ。

「追風者」

これについて有名脚本家のチャオ・ドンリン(趙冬苓)氏は「ワン・イーボーの演技は目を見張るものがあり、ドラマを支えたことに間違いはない。ただし、彼の栄光はこの先に控えているので、焦らなくていい」としながら、ワン・ヤンに関しては「若い頃から中年になるまで一生懸命演技を磨き上げ、やっと周りから認められるようになった。今回のノミネートに関し、ワン・ヤンには何の非もない」とコメントした。

また、正当性と公平性に関して同じ脚本家のワン・ハイリン(汪海林)氏は「選考委員を担当してきた僕に言わせると、白玉蘭奨は本気度の高い賞。選考基準がしっかりしているし、公証役場の指導と監督の下で行われている」と、陰謀論を一蹴した。

「追風者」

今のところ、ワン・イーボー側のファンは「追風者」の制作会社、監督、共演者に対し不満を書き込むなどの暴走を起こしているもよう。しかし、このような過激行為は芸能人のファンコミュニティーを規制する「清朗」行動の規制対象。2020年には「陳情令」でブレークしたシャオ・ジャン(肖戦)がファンの過激行為で活動自粛に追い込まれ、翌年には女優チャオ・リーイン(趙麗穎)のファンクラブも同じ理由で活動を規制された。

ファンの度を越えた推し活はかえってスターに悪影響を及ぼす恐れがある。ファンの自制が問われている。(編集/RR)

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