島根県の丸山知事「お金を出す側の発言権がほとんどない」 国スポ施設整備基準の自転車競技場「大会後に同様の規模で使用する頻度がどれほどあるのか」

島根県の丸山達也知事

 2030年の「島根かみあり国スポ」に向け、島根県が出雲市内で予定した自転車競技場の建設を見直す方向で調整に入ったことに関し、島根県の丸山達也知事が4日の定例会見で「国スポで求められている施設整備基準は、日頃の選手の練習環境と乖離がある。見直しを検討している大きな要因だ」と述べた。

 丸山知事は、開催する都道府県が整備負担を求められている点も問題視した上で「大会後に同様の規模で使用する頻度がどれほどあるのか。極めて少ない」と話した。

 また、国スポ運営の在り方を巡り、日本スポーツ協会や中央競技団体の決定に開催県が従わなければならない構図ができていると指摘。「お金を出す側の発言権がほとんどない」と述べ、機会があれば全国知事会などを通じて意見する考えを示した。

 自転車競技場は当初、県関係で唯一新設を計画。24~28年度の財政見通しで、総事業費25億円のうち県負担は19億円を見込んでいた。

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