『アサクリ オリジンズ』バエク役俳優が『ザァオ:ケンゼラの物語』発売で「多様性を脅威とみなす人々からの嫌がらせに直面している」と明かす

『アサクリ オリジンズ』バエク役俳優が『ザァオ:ケンゼラの物語』発売で「多様性を脅威とみなす人々からの嫌がらせに直面している」と明かす

俳優アブバカル・サリム氏は『ザァオ:ケンゼラの物語』発売後に受けている嫌がらせに対して、自身のXアカウントにて抗議しています。

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嫌がらせを受けていると明らかにして抗議のメッセージ

アブバカル・サリム氏は『アサシン クリード オリジンズ』のバエク役で知られる俳優。そんな同氏が設立したSurgent Studios(旧Silver Rain Games)が制作したメトロイドヴァニア風アドベンチャー『ザァオ:ケンゼラの物語』が4月にエレクトロニック・アーツより発売されました。バントゥー文化にインスパイアされ、若きシャーマンとして闇へ消えた父を呼び戻そうとする物語が描かれる同作は、主にストーリーが高く評価されていました。

しかしそんな同作発売後の状況についてサリム氏が6月1日にメッセージ動画を投稿。「多様性を脅威とみなす人々や、自分達を中心に据えていないものは本物ではないと決めつける人々からの標的を絞った絶え間ない嫌がらせに直面している」と明かしています。同氏はそうした嫌がらせを黙って受け入れたくはないとの意思を示し、ゲーム内のキャラクターが自分と違っていたとしても「ゲームはあなたのためのものだと知って欲しい」と呼び掛けています。

またゲームは全ての人のものだと示すためにニンテンドースイッチ版からセールを開始し、全てのプラットフォームでの実施を目指しているとも説明。「多様性のあるゲームとはあなたから何かを奪うものではなく、付け加えるものだ。なぜなら、私達皆のための場所があるからだ」としていました。

それでも続く嫌がらせに再度の抗議

6月3日になってサリム氏は多くの人々から愛とサポートがあったとして感謝のコメントをXにて投稿。しかし残念なことに、6月1日のメッセージ動画がマーケティングの仕掛けだというものや、嫌がらせの証拠はないとするなどの意見が寄せられたとのことです。

同氏はマーケティングの仕掛けだとする意見に対して、『ザァオ:ケンゼラの物語』が人間の悲しみの旅を描いたものであったために、論点がずれないよう人種については話題にしないようにしていたと明かしました。しかし嫌がらせが絶えずあったために、何か言わざるをえなかったということです。

また一連のポストにて、ゲームのセールをしたのは嫌がらせへの意見表明だということや、ゲームが売れていないというのは誤りであるということ、ある人が嫌がらせを見ていないからといって起こっていないということではなくYouTubeのコメントやSteamフォーラムなど様々な場所で確かに傷付けられているということなどが説明されています。


『ザァオ:ケンゼラの物語』は、PS5/Xbox Series X|S/ニンテンドースイッチ/Windows(SteamEpic Games Store)にて販売中です。

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