旬のいんげんは「ゴツゴツ」と「なめらか」どちらを選ぶ?失敗しないための野菜ソムリエ解説

気温が高くなる時期にスーパーの店頭に並ぶことが増える、いんげん。いんげん豆を若いうちに「さや」ごと食べることから、さやいんげんとも呼ばれ、夏本番にかけて価格が下がる緑黄色野菜のひとつです。関西では「三度豆」の別名でも親しまれています。

店頭のいんげんをよく見ると、豆の形がくっきりわかるくらい「ゴツゴツ」したものと、豆ひとつひとつがあまりよくわからない「なめらか」な見た目のものがありますが、どちらがおいしいのでしょうか。また、鮮度の見分けかたは…?

今回は、野菜ソムリエ・食育インストラクターとして活躍する植松愛実さんに、失敗しないためのいんげん選びのコツを教えてもらいます!

「ゴツゴツ」vs「なめらか」

いんげんをよく見ると、豆の形がはっきりわかるくらい「ゴツゴツ」したものは、豆が大きく成長して全体が太くなっていると思います。逆に、表面が「なめらか」なものは細いものが多い傾向。

冒頭でも説明したように、いんげんはいんげん豆を若いうちに収穫して食べるものなので、成長しすぎると固くなっておいしくないものが出てきてしまいます。そのため、見た目は表面が「なめらか」で、細めのものを選ぶのがおすすめです。

色味や切り口もチェック!

いんげんは鮮度が下がりやすい野菜で、収穫から時間が経てば経つほど、色がくすんで、茶色っぽくなったり黄色みがかかったりするものが出てきます。そのため、できるだけ鮮やかな緑色のものを選ぶのがおすすめ。

また、ほかの野菜にも言えることですが、切り口は時間とともに黒ずんでいくため、全体の色味と一緒に切り口の状態もチェックしましょう。

栄養たっぷりのいんげんをおいしく食べよう

いんげんにはビタミンB群やβカロテンのほか、必須アミノ酸であるリジン(リシンと表記することも)が含まれ、疲労回復や精神的ストレスの緩和、さらには美肌にも必要な栄養素が豊富です。

ハウス栽培のものは年間を通して手に入りますが、これから夏本番に向けては露地ものの出荷量が増えて、手頃に買えるようになります。鮮度が落ちやすい野菜のため、ぜひ新鮮でおいしいものを選んで、買ったら早めに食べきりましょう。余ったものは固めに茹でて冷凍するのがおすすめです。

■執筆/植松愛実さん
気象予報士と出張料理人の両面で活動中。気象・防災に関するヒントのほか、野菜ソムリエ・食育インストラクターとしておいしい食材のおいしい食べ方を発信中。Instagramは「@megumi_kitchen_and_atelier」。
編集/サンキュ!編集部

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