【タイ】BBGI、バイオ絶縁油を商業生産へ[化学]

タイ政府系製油・給油所運営バンチャーク・コーポレーション傘下のエタノールメーカー、BBGIは5月31日、パーム油由来のバイオ絶縁油の開発に成功し、商業生産を準備していると発表した。国内の変圧器メーカーはバイオ絶縁油を100%輸入に頼っているため、国産化で輸入依存を減らす。

地場の化学大手SCGケミカルズ、変圧器メーカーのQTCエナジーとの連携により開発と生産に成功した。変圧器を使った試験で国際基準を満たすこと、安全であることを確認。東部ラヨーン県の顧客に納入を済ませた。生産量の拡大に向け準備を進めている。

BBGIは、バイオ絶縁油の生産は国内の主要作物であるパーム油の利用を促進し、パーム油製品に付加価値を与え、二酸化炭素(CO2)の排出削減にもつながる取り組みだとしている。

バイオ絶縁油は、植物油入り変圧器の規格である「IEC62770」などに準拠している。中国・隆基緑能科技(ロンジ)のソーラーパネルや華為技術(ファーウェイ)のインバーターの販売代理店でもあるQTCエナジーの幹部は、BBGIのバイオ絶縁油は「海外の競合製品に引けを取らない品質だ」と述べている。

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