「ロティートはよく断った」鎌田サイドの要求を拒否したラツィオ会長に伊メディアは賛同「自分が望んだのは単年契約だけと言ったが...」

鎌田大地との交渉が破談に終わり、ラツィオは選手の姿勢を非難した。地元メディアのひとつは、クラウディオ・ロティート会長の決断を支持している。

ラツィオと鎌田は延長オプションの行使を含めた去就交渉に臨んだが、合意に至らなかった。ロティート会長らクラブ幹部は、鎌田を「金目当て」「傭兵」と批判し、条件提示を「恐喝」と非難している。同会長は選手側から250万ユーロの契約金を要求されたと主張した。

これに対し、鎌田は日本代表の練習後、ロティート会長が「イタリアの中でも有名な会長で、大変」と話し、自身は1年契約での残留を望んでいたと明かした。イタリアメディアは、鎌田が同会長を「交渉するのが最も難しいひとりで有名」というニュアンスで伝えている。

これらを受け、イタリア『TUTTOmercatoWEB』は6月3日、「(ロティートが)交渉が難しいひとりというのは、誰もが認めるところだろう」としつつ、「だが、カマダは別の理由があったことも明かしている」と報じた。

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「彼は『代理人が何を言ったか知らないが、自分が望んだのは単年契約だけ』と言った。だがおそらく、前半部分がリトマス試験紙だ。ロティートは契約時の250万ユーロのボーナス要求と説明した」

さらに、同メディアは「カマダは成長令による税優遇もなかっただろう。年俸は税込みでこれまでの550万ユーロから700万ユーロになる。さらに250万ユーロの手数料なら、1年で1000万ユーロの投資だ」と続けている。

「1年後には再び同じ問題となり得るから、見返りはなしだ。ロティートは首根っこをつかまれることなく、よく断った。もちろん、契約とは常に両者によって結ばれるものだ。すでに1年前からリスクがあったのである」

シーズン終盤の活躍で良い関係に向かうかとも思われた鎌田とラツィオ。だが、最後は残念な結末を迎えるかたちとなった。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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