小浜温泉街の成り立ちは? 謎解きツアー開催 「ジオ空教室」の一環

ガイドが手にする温泉成分が固まった「湯の花」を見る参加者=雲仙市、小浜歴史資料館

 長崎県雲仙市小浜町の小浜温泉街で1日、町歩きイベント「謎解き小浜温泉ジオツアー」があり、参加者が温泉街の成り立ちを楽しみながら学んだ。
 島原半島ジオパーク協議会が、大地の恵みを知ってもらおうと定期的に開く「ジオ空教室」の一環。半島3市などから参加した8人が、認定ジオガイドの説明を受けて約3キロ歩いた。
 小浜歴史資料館(通称・本多湯太夫(ゆだゆう)邸)では、江戸時代に温泉の管理などを任された「湯太夫」について学んだ。本多家が代々継承した称号で「明治期に私財で海岸線約400メートルを埋め立て、温泉街発展の礎を築いた」とガイドが説明。小浜温泉バイナリー発電所などの前では、源泉温度105度の熱エネルギーを活用した発電や製塩について紹介した。
 参加者はこの後、温泉で蒸した地元産ジャガイモなどを味わった。夫婦で参加した東京都武蔵野市の伊藤真樹子さん(48)は「ガイドブックに載っていない情報を地元の人から直接聞くことができて良かった」と笑顔で話した。

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