元ヤクルト林昌勇(48)、ギャンブル目的で知人から借金900万円も返済できず 詐欺容疑で再び裁判へ

かつて東京ヤクルトスワローズでも活躍した韓国の元プロ野球選手イム・チャンヨン(林昌勇/48)が、再び“ギャンブル”が原因で裁判にかけられた。

6月5日、法曹界によると、イム・チャンヨンは過去に知人から8000万ウォン(日本円=約908万円)を借金するも、その後返済を行わなかったとして裁判にかけられた。

光州(クァンジュ)地検の重要経済犯罪調査団が、今年1月24日にイム・チャンヨンを詐欺容疑で在宅起訴したという。

イム・チャンヨンは2019年、フィリピンで知人A氏に「8000万ウォンを貸してくれれば、3日後に妻の所有する株式を売却して返済する」と伝え借金するも、実際には返済しなかったとされている。

公訴事実によると、検察はイム・チャンヨンが借金をバカラ賭博の資金として使用する予定で、彼に返済の意思と能力がなかったと判断している。

実際、A氏はイム・チャンヨンに何度も返済を要求したが、イム・チャンヨンは「返す」と一言だけ話した後、一度も返済をしなかったという。

このため、イム・チャンヨンは詐欺容疑で起訴され、4月30日に光州(クァンジュ)地方裁判所で初公判を行った。次の公判は6月11日に行われる予定だ。

(写真提供=OSEN)ヤクルト時代のイム・チャンヨン

ギャンブルに溺れたイム・チャンヨン

イム・チャンヨンがギャンブル関連で裁判にかけられるのは、今回が初めてではない。

まずは現役時代、韓国プロ野球のサムスン・ライオンズに在籍した2014年11月に、マカオにあるカジノのジャンケットルームで4000万ウォン(約454万円)台のバカラ賭博をした疑いが認められ、2016年1月に罰金1000万ウォン(約113万円)を宣告された経緯がある。

また、引退後の2020年7月には、風俗店の従業員を務める30代の知人女性から2500万ウォン(約284万円)を借りるも、うち1500万ウォン(約170万円)を返済しなかったとして、知人女性が告訴。同年11月から警察の捜査が始まり、2021年4月に詐欺容疑でイム・チャンヨンを検察送致した。そして同年6月、略式起訴で罰金100万ウォン(約11万円)を言い渡された。

さらには、2020年12月に韓国国税庁が公開した同年の「高額・常習滞納者リスト」に名を連ね、総合所得税など計2億6500万ウォン(約3010万円)を滞納していたことが発覚。翌2021年12月の同リストでも、依然としてイム・チャンヨンの名前が記載されていた。

これにとどまらず、2021年3月12日夜から翌日午後にかけて、15時間にわたり、世宗(セジョン)市のとあるホールダムパブで1億5000万ウォン(約1704万円)を賭け、230回にわたりバカラ賭博をした疑いで裁判にかけられた。そして翌2022年7月、懲役6カ月、執行猶予2年、罰金300万ウォン(約34万円)、40時間の社会奉仕が言い渡されていた。

(写真提供=OSEN)イム・チャンヨン

なお、1976年6月生まれのイム・チャンヨンは選手として、1995年に韓国のヘテ・タイガース(現KIAタイガース)でプロデビューした後、サムスンを経て2008年にヤクルトに加入し、2012年までの通算5シーズンで238試合に登板。11勝13敗128セーブ21ホールド、231奪三振、防御率2.09を記録した。

その後は米メジャーリーグ(MLB)のシカゴ・カブスで1年プレーし、2014年にサムスンに復帰するも、前出の海外賭博疑惑で2015年にチームを放出される。最後は2016年から2018年までKIAでプレーし、2019年3月に現役を引退した。

韓国代表でもアジア大会3大会(1998年、2002年、2014年)、五輪1大会(2000年シドニー)、WBC2大会(2009年、2017年)といった国際大会に出場。特に2009年WBCでは、日本との決勝でイチローに決勝点となる2点適時打を許し、敗戦投手となっていた。

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