「カマダはいなくなってしまった」鎌田大地の退団で構想が白紙に。ラツィオ指揮官とクラブが“緊張”と伊メディア報道「コンビを組ませようとしていたのは…」

鎌田大地を失ったラツィオは、イゴール・トゥドール監督の進退も騒がしくなっている。

地元メディアによると、指揮官は今季にマンチェスター・ユナイテッドでプレーしたソフィアン・アムラバトと鎌田をコンビにする構想だったようだ。しかし、この計画は実現しなかった。ラツィオとトゥドールが一緒に新たなラツィオをつくり上げていくのか注目だ。

トゥドールの下でシーズン終盤に存在感を高めた鎌田だが、昨年ラツィオと1年契約を結んだ際の3年延長オプションは行使せず。単年契約を望んだが交渉はまとまらず、ローマの地を1年で去ることになった。鎌田はクリスタル・パレス加入間近と報じられている。

これにより、鎌田を絶賛してきたトゥドールはプラン変更を余儀なくされた。指揮官は6月3日からクラブとミーティングを重ねている。

ジューリオ・カルドーネ記者は4日、『Radiosei』で「話し合われた多くのテーマのひとつが前線の構成だ。トゥドールは異なる理由でチーロ・インモービレとバレンティン・カステジャノスをそれぞれ好んでいない」と話した。

「攻撃陣でトゥドールが名前をあげたのは、ティジャニ・ノスリンだ。そして、カマダと組ませるためにソフィアン・アムラバトを求めたという。だが、カマダはいなくなってしまった。監督のリクエストがどうなるか、見ていこう」

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ただ、イタリアメディアは、自身のシステムに合う選手を望む指揮官に対し、クラブは昨夏獲得したマテオ・ゲンドゥジやグスタフ・イサクセン、ニコロ・ロベッラといった戦力の活用を望んでいるようだ。いずれにしても、上層部は「編成はクラブの仕事」という考えで、スカッド構築にも携わりたいと望むトゥドールとの緊張関係が伝えられている。

シモーネ・ピエレッティ記者は、Radioseiで「結婚はすでに終わった。クラブと監督が前進しているのは体面からだ」と指摘。『Gazztta dello Sport』紙も、当面はトゥドール続投としつつ、クラブとの微妙な関係を報じた。

トゥドールの下で鎌田を中心としたラツィオを見ることはできなくなった。選手は新たな挑戦に臨みつつある。トゥドールとラツィオには、どんな未来が待っているのだろうか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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