福井県が建設業の女性活躍支援で4500万円計上 企業向けに女性トイレ整備やCAD資格取得を補助

働きやすい職場環境について話し合う建設業界の女性社員。福井県は本年度、業界での女性活躍を後押しする補助制度を新設した=福井県福井市内

 建設業界での女性活躍を後押ししようと、福井県は本年度、資格取得の支援や施設改善などに取り組む企業向けの補助制度を新設した。建設業界は他業種に比べ女性従業員の割合が特に低く、働きやすい環境整備を促して人手不足の解消につなげる。

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 総務省の労働力調査(2022年)によると、建設業就業者のうち女性の割合は17.7%にとどまり、全産業の中で最も低い。県によると、重機操作や足場の組み立てといった業務は体力や長年の経験が求められ、男性中心の職場となっている。ただ、近年は重機や測量を一部自動化する情報通信技術(ICT)機器の導入が進むなどし、女性従業員の活躍する場は拡大しているという。

 さらなる女性活躍を後押しするため、県は女性の正社員採用などを条件に、女性用トイレ・更衣室や事業所内託児所の整備、ICT機器の導入などの経費に対し、2分の1から3分の2を補助する。上限額はICT機器導入で133万3千円。

 このほか、施工データや書類を整理し現場技術者を支援する「建設ディレクター」、コンピューター利用設計システム(CAD)オペレーターといった民間資格の取得費も対象とする。本年度当初予算に補助事業費として約4500万円を計上した。

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