【新日本】棚橋弘至社長が就任半年会見で“10の指針”を発表!

新日本プロレスの棚橋弘至社長が6月4日(火)、代表取締役社長就任半年会見を行い、“10の指針”を発表した。

会見には木谷高明オーナー、棚橋弘至社長、松本仁司社長室長が出席。

棚橋社長は会見冒頭に「この6月で社長に就任から半年を迎えます。これまでリングや社内の様子を見ながらの思い、そしてファンの皆様からのご意見も踏まえて、今後の指針を10個、ご報告します」と挨拶すると“10の指針”を語り始めた。(公式HPより)

1.若手の抜擢と新人の発掘
「これまで以上に若手に活躍の場を与えて、また有望な新人を発掘・育成することにより、誰がトップ戦線に上がって来るかという期待を込めながら、リング上を活性化してファンの皆様の期待に応えます」

2.ベルトの価値向上
「選手の様々な思いを受け止めつつ、それぞれのタイトルのコンセプトを明確化して、ベルトの価値を高めていきます。その方法は検討して参りますが、まずSTRONGの各ベルトは、当初の設立理念に戻り、アメリカ開催の大会限定のタイトルにするなど、考えております」

3.乱入や介入の阻止
「最近リング上はですね、目に余る反則、特に乱入や介入がおこなわれていますので、社長として今後、厳しく向き合ってまいります。不法介入があった場合は、私が現場で体を張ることも考えます」

4.新日本本隊に関して
「新日本本隊は本来、団体の中心に常にあり続けるべきだと思ってますが、いろいろユニットが増えて、本隊の勢力が弱まってるということなので、世代の壁を取り払って有志を再び結集したいと思います。そして、そして正々堂々闘って、ファンが楽しめるリングを守っていきたいと思います」

5.スターダムとの関係強化
「6月末にスターダムを子会社にすることを、先日発表しました。重複する業務の効率化や試合日程の調整から両団体共同でのプロモ―ションや協賛営業活動、そしてスターダム選手の新日本マット登場を増やすなどして、両団体の発展を目指します。そして、既に発表されている通り、年内に合同興行を開催します。日程は近日中に発表いたします」

6.AEWとの関係強化
「5月25日(日本時間26日)にラスベガスのAEWのリングで闘ってきましたが、今回の渡米で、木谷オーナーと私は、AEWのトニー・カーン社長とミーティングして、今後の一層の協力関係について話し合ってまいりました。6月30日(日本時間:7月1日)には3度目の対抗戦「FORBIDDEN DOOR」が開催されるほか、新日本のマットでも、ファンの皆様の期待に応えるカードをどんどんお届けして参ります」

7.大会観戦をより楽しんでいただくために
「チケットの価格帯や券種の検討、特典付きチケットの導入などを進め、ファンの皆さんの希望に合うチケット販売を推進します。また、試合を見に来だけでなく会場で過ごすことが楽しくなるような、例えばグルメなどのイベントを作っていきます」

8.NJPW WORLDの改善
「新日本プロレスワールドの不具合については、ユーザの皆様に大変なご迷惑をおかけしましたこと、改めてお詫び申し上げます。旧システムの老朽化により、グローバルに対応できるシステムへと移行しましたが、想定通りにシステムが動かず多数の不具合が発生してしまいました。ライブ視聴に関しては改善に向かっておりますが、まだ一部で不安定な状態が発生することもありますため、今後、テレビ朝日さんとも協議しつつ、動画視聴の完全な安定化に加え、検索機能の向上、アーカイブの充実など、今年いっぱいをメドに順次実現して参る予定ですので、引き続きのご視聴をお願いいたします」

ここまでは棚橋社長が話し、残りは松本仁司社長室長が報告した。

9.個人情報管理の強化
「4月にファンクラブの会員の皆様の氏名や生年月日などが入ったUSBメモリを紛失する大きな事故を起こし、皆様に大変なご心配・ご迷惑をお掛けいたしました。このUSBメモリには、会員様の住所・電話番号・メールアドレスなどの連絡先情報や、クレジットカードなどの決済に関する情報は入っておりません。また高度な暗号化セキュリティ機能が設定されております。残念ながら現在まで、USBメモリの発見には至っておりませんが、個人情報が第三者に不正に使用された事実や二次被害は確認されておりません。信頼回復に向けてまして、システムの変更・情報取扱のルール作り、そして従業員の研修などを進め、管理体制を強化して再発防止に努めますので、よろしくお願い致します」

10.協賛営業の強化および、協賛社レック様について
「協賛社の皆様には、いつも新日本プロレスを支えて頂き、誠にありがとうございます。今般、協賛社の一つであるレック様がこの6月で協賛を終了すると、一部で報道されております。レック様におかれましては、長年、新日本を支援いただき、深く感謝しております。本当に多大なご支援を賜りましたが、新日本の売上は、現状、興行収入・コンテンツ事業収入・商品売上などがほとんどを占めており、レック様のご協賛が終了したとしても、新日本が経営上大きなダメージを受けることはございません。とはいえ、レック様にはこれまで本当に新日本を大事にして頂き、改めて感謝申し上げます。今後も現在の協賛社の皆様との連携を強化し、新しい協賛社の開拓に努め、新日本プロレスのさらなる成長を図りたいと思います」

このあと、記者との質疑応答が行われ、HOUSE OF TORTUREの乱入に対する棚橋社長の見解や、木谷オーナーにはAEWとの関係性についてなど質問が交わされた。

今後の新日本プロレスが会社として打ち出した“10の指針”がどのような影響を見せるのか注目したい。

※写真:棚橋弘至社長就任会見時(2023.12.26)

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